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【時視各角】菅直人を短命首相にしたもの(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中空構造を政治制度にそのまま反映したのが1889年の明治憲法だ。 当時、首相は他の閣僚と同級だった。 閣僚罷免権もなかった。 閣議決定は全員一致制だったため、首相は意見統一を誘導する役割をしなければならなかった。 侵略戦争を起こした国の支配構造とは理解しがたいが50年以上も続いた。 天皇の存在だけでは説明できない。

もちろん今の新憲法は違う。 制度上では中空構造が消えた。 首相は内閣の代表者として閣僚任命権と罷免権、衆議院解散権を持つ。 大統領的首相だ。 しかし現実政治には依然として中空構造が残っている。 複数の派閥に分散した権力が中心権力の形成を阻む。 首相になっても主要懸案は党内の有力派閥の合意で決定したりする。 どんなことでも水面下調整や事前協議(根回し)を経て動くのが日本の現実だ。 日本専門家のジェラルド・カーティス米コロンビア大教授はこれを「非公式的調整メカニズム」と表現した。 支持率とは関係がない。 80%を超える支持率を背に執権した細川護煕元首相も強力なリーダーシップを見せることができなかった。

河合氏は中空状態を「無であって有」と述べた。 目に見えないガスやエネルギーが満ちているような形態という意味だ。 これが充満している時は政治社会的な求心力が作動するが、抜けてしまえば社会全体が崩れるという。 高度成長期は前者、今は後者と見ればよい。 そのためか、最近は権力の真ん中で権限と責任を同時に抱え込もうとする強力なリーダーを探すのが難しい。 これは短命首相個人の問題ではない。 こうした首相を作りだした日本政治文化の本質的限界だ。


日本の知識人もこれをよく知っている。 しかしこれといった方法がない。 意識革命なしにはどうにもならない。 コンピューターに例えると、基本ソフト(OS)ごと変えるようなものだ。 これができなければ誰が首相になっても変わらないようだ。 実際のところ、日本の右翼から強力なリーダーシップが突出してくるよりも、むしろ中空構造のほうがましかもしれない。

南潤昊(ナム・ユンホ)経済選任記者



【時視各角】菅直人を短命首相にしたもの(1)

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