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金正日、南北共同宣言11周年を控えて韓国内の分裂を狙う

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮はなぜ南北秘密接触を公開する極端な選択をしたのか。ひとまず李明博(イ・ミョンバク)大統領の「ベルリン提案」(先月9日)に対する反発と考えられる。

李大統領が北核放棄を前提に金正日(キム・ジョンイル)国防委員長をソウル核安全保障サミットに招請するカードを出したことを受け、、その真意を打診しようと水面下接触に応じたが、特に得るものがなかったため、こうした行為に出たということだ。

南側当局者との対面で、天安(チョンアン)艦・延坪島(ヨンピョンド)挑発に対する謝罪なしに対南接近は難しいという事実を痛感したため、という分析もある。


北朝鮮が中国の南北間仲裁外交内容に不満を抱いた可能性もある。中国は先月22日(東京)の韓中首脳会談と25日(北京)の朝中首脳会談で南北対話問題などを調整したが、成果を出せなかった。

北朝鮮が李明博政権に対する期待を完全にあきらめたという解釈もある。統一部当局者は「南北間の非公開議論の時期と場所はもちろん、南側の出席者まで一人ずつ公開したのは、こうした局面を壊そうという意味」と話した。年初から強く繰り広げてきた対南対話攻勢が進まず、再び強硬姿勢に出たという分析だ。

イ・ジョウォン中央大政治外交学科教授は「対北朝鮮支援などに対する期待を持って言いなりになるよりは、李明博政権の対北朝鮮政策を揺さぶるほうが有利だと判断した可能性がある」と述べた。

6・15南北共同宣言11周年を控えた時期も考慮し、対南強硬圧迫で李明博政権の対北朝鮮政策に対する批判の雰囲気を作り、韓国内の葛藤を狙った、という分析もある。李明博政権の対北朝鮮政策と首脳会談推進方法をめぐり政界などで攻防が繰り広げられる可能性もなくはないからだ。

北朝鮮の暴露に対する事実関係とは別に、「原則のある対北朝鮮政策」を強調してきた李明博政権が秘密接触で‘透明性’論争を自ら招いたという批判は避けられない見込みだ。

金正日と後継者金正恩(キム・ジョンウン)に対する軍部の忠誠競争の余波という解釈もある。軍当局と北朝鮮民主化団体の金正日批判ビラ散布に続き、最近では一部の予備軍射撃場で金正日・金正恩の顔の絵を標的に使用したことで、軍部強硬派が党統一戦線部の対話ラインを抑えたという説明だ。

北朝鮮権力内部の異常気流を指摘する見方もある。統一部の当局者は「さまざまな状況を総合的に見ると、北朝鮮に何か複雑な内部事情があるのではないかという推定も可能」と話した。

◇海外の反応=中国政府は北朝鮮の南北秘密接触公開に関して公式立場を出していないが、事態の進展に注視している。国営新華通信をはじめとする中国主要メディアは1日午後から、「韓国の反北政策の下、南北首脳会談は開かない」と明らかにした北朝鮮国防委の声明を大きく報道した。

北京のある外交消息筋は「金正日国防委員長の中国訪問(5月20-26日)直後、南北関係が改善するどころか、むしろ悪化していることに対し、中国が当惑する可能性が高い」と観測した。

日本政府も公式的な反応を控えた。ただ、ある外務省関係者は「李明博大統領の在任中には南北関係の改善が難しくなったのでは」という反応を見せた。



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