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熱狂に沸く韓国伝統酒マッコリ、本当にがんは防げるか(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
淑明(スクミョン)女子大食品栄養学科のソン・ミギョン教授は、「ファルネソール含有量がppb(PPMの1000分の1水準)ならば特別な意味はない。がんを予防しようとして飲みすぎで先に体をこわすだろう」と話した。

また、研究院が根拠にした論文の限界だ。ファルネソールの抗がん効果を主張した根拠は2006年に発表された「カシノジェネシス」という外国学会誌と、同じ年に大韓薬学会誌(第50巻)に発表された論文だ。キム教授は「両方ともがん細胞を利用した試験管簡易実験であり動物実験段階にも行ってない」と指摘した。

韓国保健産業振興院のキム・チョイル食品栄養産業団長も、「野菜に含まれる成分をそれぞれ分析してみれば少しずつ抗がん効果があると出てくる。マッコリと違うところはない。最近マッコリ消費量が減っているところに抗がん効能が突然浮上したのではないかと思う」と話した。


それでもマッコリがほかの酒に比べ長所が多いことは明らかだ。発酵過程を経て蛋白質・炭水化物・ビタミン・ミネラル・生酵母が作られる。新羅大食品栄養学科のキム・ミヒャン教授は、「マッコリの蛋白質含有量はそれほど高くないが質は良い」と話した。カロリーもそれほど高くない。100ミリリットル当たり46キロカロリーで、ワイン(70~74キロカロリー)、焼酎(141キロカロリー)よりはるかに低い。何といってもマッコリの最大の長所は豊富な乳酸菌だ。生マッコリには同量のヨーグルトより乳酸菌がはるかに多く含まれている。

建築業をしている58歳の男性は10年間ほとんど毎日マッコリを飲みアルコール治療専門病院で治療を受けている。マッコリのアルコール度は6%と低いがそれでも酒だ。飲みすぎは禁物だ。150~200ミリリットルのコップで男性は1日2杯、女性は1杯以下が良い。仁済(インジェ)大家庭医学科のカン・ジェホン教授は、「酒は少し飲むのが良く、こういう場合どうせならマッコリが良いと考えればよい」と話した。

◆ファルネソール=レモングラスやバラ、バルサムなど主にハーブに含まれる香り成分。 香りを出すため香水・スキンケア製品・たばこなどに添加される。一部昆虫にはフェロモン(雄を誘導する成分)として作用して天然殺虫剤にも活用される。がん細胞・動物次元で抗がん効果関連研究はあるが抗がん効果に対する臨床研究事例はない。





熱狂に沸く韓国伝統酒マッコリ、本当にがんは防げるか(1)

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