三星(サムスン)電子がハードディスク駆動装置(HDD)事業を世界2位のHDD製造企業である米シーゲート・テクノロジーに売却することにしたと19日、明らかにした。売却金額は13億7500万ドル。一部はシーゲートの株式(9.6%)で、一部は現金6億8759万ドル(約7494億ウォン)で受けることにした。これに伴い三星電子はシーゲートの2大株主となる。
このほか、三星電子とシーゲートは三星電子のNAND型フラッシュメモリーをシーゲートのSSD用に、シーゲートのHDDは三星電子のパソコン事業に大量供給することで合意した。特許相互ライセンス契約を拡大するなど戦略的な提携関係も強化する。
三星電子がHDD事業の売却を決めたのは、保存装置事業の構造をデスクトップ用HDDから次世代装置と呼ばれる「ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)」に移すためとみられる。SSDは最近、ノートブック市場に起きている‘ダイエット’ブームの主人公。SSDはハードディスクに情報を保存するHDDとは違い、NAND型フラッシュメモリーに情報を保存する。大きさと重さがHDDの10%程度にしかならない。しかしデータの読み書き速度ははるかに速い。1分間でDVD映画2本を保存できる。昨年国内に登場したアップルのノートブック「マックブックエア」の最薄部分3ミリはSSDのため可能だった。
三星電子は最近、HDDよりSSDに重点を置いて製品を開発している。三星電子半導体事業部のキム・ミョンホ常務は1月の実績カンファレンスコール(電話会議)で「2013-2014年にはノートブックにSSDが入る比率が20%まで増えるだろう」と述べた。三星電子は1月、一般消費者用SSD事業を開始し、2カ月間で累積販売量1万台を達成した。
低下を続ける三星電子のHDD市場シェアも今回の売却を加速させた。世界市場で三星電子の市場シェアは昨年1-3月期の9.9%から10-12月期には9.3%に落ちた。三星電子はウェスタン・デジタル(WD)、シーゲート・テクノロジー、日立GST、東芝に次ぐ業界5位だった。
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