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自殺した公務員が残した謎の遺書と文書

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
慶尚北道慶山市(キョンサンブクド・キョンサンシ)は大学都市だ。4年制大学が8校、専門大学が4校と、大学だけで12校もある。大学生の数は11万人で、慶山市の人口24万7300人の半分に迫る。大学生が多いため学究的で活気があふれる都市だ。

しかし現在の雰囲気は違う。不正容疑で検察の捜査を受けた慶山市庁のキム課長(54、5級)が4日に自殺してからだ。1000人以上の公務員は仕事どころではない。遺書に続いてキム課長が作成したという文書が公開され、各種疑惑が膨らんでいるからだ。当初公開されたキム課長の遺書には「検察の調査の過程で検察側から暴行を受けた」という主張があった。このため検察の高圧的な捜査が批判の対象になった。

遺書には「崔炳国(チェ・ビョングク)市長、頑張ってほしい」など慶山市長を擁護する部分があった。


キム課長と崔市長は故郷の村で一緒に育った友人の関係だ。キム課長は業務能力が優れ、崔市長から信頼を得ていて、側近とも呼ばれた。

しかし最近公開された、キム課長が作成したという文書は全く違う内容だった。キム課長の知人オさん(51、不動産仲介業)は、キム課長が書いたというA4用紙1枚の文書の原本を検察に提出し、写本を公開した。

この文書には「OOO課長、市長の娘の結婚式で祝儀金1000万ウォン」「OOO係長、個人の金3000万ウォンを業務推進費として市長に支給」など、慶山市長を非難する内容が記録されている。オさんは先月末、この文書をキム課長から受けたと明らかにした。検察関係者は「現在、最高検察庁監察チームで原本の筆跡を鑑定中だが、キム課長が書いた文書とみられる」と述べた。

‘ミステリー’はまだある。キム課長は自分の容疑を否定するA4用紙25ページ分の長文の遺書を書いたが、家族にはいかなる遺書も残さなかった。

強圧捜査という主張も疑問の声が出ている。キム課長は2日に作成した遺書に「(1日の調査で)ほおを3回殴られ、舌をかんで死にたい気持ちだった。耳がおかしくて、今朝、病院に行ってきた」と書いていた。実際、キム課長は2日午前、慶山市のある耳鼻咽喉科を訪れ、診療を受けている。

チョン院長は「キム課長が『昨日けがをした』と伝え、見ると左耳の中に炎症と粘液があった」とし「しかしキム課長は診断書を要求せず、傷も前日の暴行で生じるものではなかった」と話した。

検察の過酷行為を問題視するなら証拠として診断書を受けるのが常識だが、キム課長は診断書を要求しなかった。弁護士に暴行を知らせなかったのも疑問だ。キム課長の弁護士は「そういうことがあれば誰でも弁護士と相談するはず」とし「理解できない」と述べた。

崔市長は文書の内容を否認した。崔市長は「検察が私の不正を引き出そうとキム課長をどれほど強く追及したのだろうか。私は1ウォンも受けたことはない」と話した。

市民は徹底的な捜査を要求している。慶山市議会のチェ・サンギル議長は「徹底した調査で一日も早く事件が整理されればいい」と述べた。



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