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独島(ドクト、日本名・竹島)に居住する唯一の民間人キム・ソンドさん(71)が市民の寄付金で準備された1.3トンの漁船「独島号」(写真)を処分していたことが分かった。
慶尚北道鬱陵邑(キョンサンブクド・ウルルンウプ)などによると、キムさんは昨年12月、「独島号」と漁業許可権を浦項(ポハン)のある漁民に約2000万ウォン(約150万円)で売却した。キムさんは「独島号」を処分した後、15馬力の小型モーターボートを約1000万ウォンで新しく購入したことが明らかになった。
「独島号」は、1996年の台風被害のため独島を引き払って鬱陵島(ウルルンド)に移ったキムさんが、生計手段の船がないため独島に再移住できずにいるということが伝えられた中、04年、女流詩人ピョン・ブギョン氏(56)ら市民およそ1万人が約2500万ウォンを寄付して建造した船。05年に「独島号」を譲り受けたキムさんは、06年、夫人と一緒に独島に再移住し、ワカメやカイ・タコなどを獲りながら暮らしてきた。
「独島号」を処分したことについて、キムさんは「波のため、私たち夫婦が陸に独島号を押し上げるのは大変だった。残念なことだが、小さな船に変えるしかなかった」と述べた。キムさんは「独島号に付着していた後援者の名前は保管している。処分して残ったお金も置いている」と説明した。
しかし「独島号」を準備したピョン氏は「独島号は単なる船ではなく独島友人化の象徴」とし「寄付をした市民もキムさん個人に船を与えたのでなく独島に寄贈したもの」と述べた。ピョン氏は「必ず独島号を取り戻してまた独島に送る」と語った。
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