北朝鮮がジミー・カーター元米大統領をはじめとする西側諸国の元国家元首４人を今月末に平壌（ピョンヤン）に招請したことが確認された。元国家元首４人の同時訪朝は前例のない“外交ショー”になるとみられ、北朝鮮の意図が注目を集めている。

外交消息筋が１０日に明らかにしたところによると、カーター元大統領は著名政治家グループ“エルダーズ”会員の、フィンランドのマルッティ・アハティサーリ前大統領、アイルランドのメアリー・ロビンソン前大統領、ノルウェーのグロ・ハーレム・ブルントラント前首相らとともに２６日から３日間にわたり北朝鮮に行く。彼らは北朝鮮当局者らとウラン濃縮計画（ＵＥＰ）など北朝鮮の核問題と食糧難などについて議論する予定だ。

訪朝団のうちカーター元大統領とアハティサーリ前大統領はノーベル平和賞受賞者だ。ロビンソン前大統領とブルントラン前首相も国際社会に広く知られた重鎮のため北朝鮮の金正日（キム・ジョンイル）国防委員長との会談の可能性が予想される。政府高位当局者は、「元国家元首クラスが４人も行くだけに金委員長との会談の可能性を排除することはできない。韓国に立ち寄り訪朝結果を説明することと関連し議論を進めている」と話した。


今回の訪朝計画を主導したカーター元大統領は米国による北朝鮮軍事攻撃直前まで進んだ１９９４年１次核危機の際に北朝鮮を訪問し、金日成（キム・イルソン）主席と会い危機解消に一役買った。金泳三（キム・ヨンサム）大統領と金日成主席による首脳会談も引き出した。カーター元大統領は昨年８月にも北朝鮮を訪問したが金委員長と会うことはできなかった。

◆エルダーズ（Ｔｈｅ　Ｅｌｄｅｒｓ）＝ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領の主導で作られた世界の元元首級政治家らの集まり。２００７年７月にマンデラの８９歳の誕生日に創立された。元国家元首らのほかミャンマーのアウンサン・スー・チー氏、コフィ・アナン前国連事務総長ら１２人がメンバーだ。



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