３０代半ばの詐欺犯がアフリカの大統領などとの親交を誇示して韓国電力専務を務めた事業家らから１１億ウォン余りをだまし取り警察に摘発された。

警察庁知能犯罪捜査隊が６日に明らかにしたところによると、旅券偽造の前科がある米国名ジェームズ・ハン容疑者（３６）は２００９年１０月からアフリカ・スーダンのオマル・アルバシール大統領、マリのアルファ・ウマル・コナレ大統領らにつてをたどって会った。大統領らに会うため大韓貿易投資振興公社（ＫＯＴＲＡ）に勤めていた通訳官まで雇用し、１億ドルの政府支援金を引っ張り病院と通信網を建設すると提示した。アフリカの貧国の大統領の彼らは韓国政府の対外経済協力基金（ＥＤＣＦ）借款導入に渇望していた。借款誘致のためソウルにマリ大使館を開設し、自身をマリ大統領経済政策室長に任命するよう求める電子メールもやりとりした。

ハン容疑者は大統領らに会うたびに撮影した写真を持参し韓国電力専務を務めた事業家に接近し、「韓国電力の社長にしてやる」と持ちかけた。ハン容疑者はさらに自身が大統領選挙の際に実務組織チームにおり、潘基文（パン・ギムン）国連事務総長ら高位層の人たちとも親しい仲だと嘘をついた。ハン容疑者はこうした手口で事業家から韓国電力社長内定に向けたロビー資金の名目で１億ウォンを引き出し、２０００万ウォン相当の接待を提供された。さらに事業家を通じて紹介された別の事業家ら３人にアフリカの住宅・病院建設事業権と通信網構築事業権を与えるとして１０億ウォン余りをだまし取った。警察庁関係者は、「事業家らが外国の大統領との親交があるハン容疑者の影響力と元専務の公信力を信じ簡単に金を払ったとみられる」と話した。


警察の調査結果、ハン容疑者はソウル・瑞草洞（ソチョドン）に自分名義で幽霊会社を設立した後、リムジン車両２台を乗り回し、随行秘書まで置いた。証券街の私設情報紙も利用しメディアに報道されなかった経済・政治ニュースなどを伝え、あたかも高位層を通じて得た情報のように流すこともした。警察は２月からハン容疑者に関する機密情報を入手し、先月２２日にソウル・江東区（カンドング）の自宅でハン容疑者を確保した。先月末に送検した。ハン容疑者は先月１９日に仁川（インチョン）空港から海外に逃げようとしていたが、出国禁止になったことを知り逃走計画を立てているところだった。



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