白頭山がまた大規模に噴火すれば、どんなことが起きるのか。火山灰と溶岩の噴出のほか、洪水と「ラハール(lahar)」が懸念される。 ラハールとはインドネシア語で、洪水とともに土石や泥が入り混じって流れる状況をいう。 天池を満たしている20億立法メートルの水が‘空中津波’に変わって長白瀑布側にあふれるおそれがあるということだ。 このため周辺地域が埋没し、荒廃化することも考えられる。 道路や住宅など人工施設物だけでなく、河川や森など生態系も破壊する。 二酸化炭素(CO2)が大量に排出され、近隣住民が窒息死するおそれもある。
韓国地質資源研究院のイ・ユンス博士は「天地の水の循環が行われない場合、底には4度の低い温度と2-3メガパスカスの高い圧力によって莫大な量の二酸化炭素が液体・気体の混合状態で存在する可能性がある」と述べた。 1986年にアフリカ・カメルーンのニオス湖の下で火山が爆発し、二酸化炭素が大量に噴出し、住民1700人があっという間に死亡したが、これと同じ事態が発生するおそれがあるということだ。 しかしイ博士は「目撃者が生存した1903年の例で見ると、白頭山が噴出しても常に大規模に爆発するわけではない」と付け加えた。
白頭山が噴火する可能性は少ないという主張もある。 何よりも06年以降は地震発生の頻度が少なくなっているということだ。 中国地震局地質研究センター活火山研究室の許建東研究員は「白頭山火山がまだ爆発段階には達していない」と明らかにした。
韓国政府は昨年8月、白頭山の噴火に対応し、教育科学技術部・国土海洋部・気象庁・消防防災庁など7部処で小委員会を構成し、国家レベルで対応している。
気象庁は千里眼(チョンリアン)衛星で火山活動や火山灰拡散を監視し、火山の噴火や爆発を感知するための音波観測所も年内に設置する計画だ。
◇火山爆発指数(VEI=Volcanic explosivity index)=火山爆発の強度を表す数値で、火山爆発の持続時間、噴出の高さ、噴出物の量などを総合して算出する。 1等級から始まり8等級まで、一等級ずつ上がる度に噴出物の量が10倍ずつ増える。 例えば噴出物の量が0.1-1.0立法キロメートルなら4等級、1-10立法キロメートルなら5等級となる。
◇タンボラ山(Mt. Tambora)=インドネシアのスンバワ島にある活火山(標高2722メートル)。 1815年4月、VEI6等級に該当する大規模な噴火が起きた。 噴火当時、2000キロ離れたスマトラ島でも爆発の音が聞こえた。 1万1000-1万2000人が直接的な被害で死亡し、凶作で餓死した人は7万人にのぼる。
白頭山が大噴火すれば赤道にも雪(1)
白頭山が大噴火すれば赤道にも雪(2)
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◇タンボラ山(Mt. Tambora)=インドネシアのスンバワ島にある活火山(標高2722メートル)。 1815年4月、VEI6等級に該当する大規模な噴火が起きた。 噴火当時、2000キロ離れたスマトラ島でも爆発の音が聞こえた。 1万1000-1万2000人が直接的な被害で死亡し、凶作で餓死した人は7万人にのぼる。
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