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【社説】「KAIST学生自殺」悲劇と教育の本質

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
自殺という極端な選択に身を投げる時は動機があるはずだ。精神的であれ肉体的であれ耐えられない限界状況に追い込まれ、自殺衝動を感じるのだろう。今年に入って3カ月間でKAIST(韓国科学技術院)の1・2・4年の学生3人が相次いで自殺した事件を偶発的なものとして済ませられない理由だ。亡くなった学生に対する同情を越えて、こうした状況になるまで放置してきた大学の安易な認識が悔やまれる。

KAISTは科学高校出身の英才が主流になってきた。しかしこの1-2年間は入学査定官制を通して一般高校や専門系高校出身の人材を多数選抜している。こうした学生は科学高校出身者に比べて数学・科学が相対的に弱く、授業についていくのに激しいストレスを受けるという。専門系高校出身でKAISTに初めて入学した‘ロボット英才’チョさんは1月、成績不振を悲観して命を絶った。選抜をしただけで、事後管理が徹底されずに生じた悲劇に違いない。

成績と学費を連動させる制度が果たして望ましいのかどうか公論化する必要がある。KAISTは本来、学費が無料だ。経済的負担なく研究と勉強を並行できるため人材が集まった。しかし07年、徐南杓(ソ・ナムピョ)総長は一定の成績に達しない学生に授業料の一部を負担させるという懲罰的学費制度を導入した。最悪の場合、1学期当たり最大750万ウォン(約58万円)の学費爆弾を浴びることもある。周囲の関心と期待を受けた英才は落ちこぼれないように極度の緊張状態を維持しなければならない。無限競争が避けられないシステムだ。


学校側は学生全員に心理テストをし、体育活動を強化し、祭り期間には休講する案を対策に出した。KAISTのレベルが疑われるほどの弥縫策だ。「学生の逸脱と失敗に価格をつける不適切な教育哲学」というこの大学教授の分析は傾聴するに値する。教育の目的は個人の潜在力を引き出して発展させるところにある。競争も良いが、情熱と創意の美しさを教えるのが大学存立の目的だ。若い人材が尊い命を捨てることがないよう根本的な対策を見いだすことを願う。他の大学も「KAISTの悲劇」を他山の石としなければならない。



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