バルコニーに集まっていた４人と話を交わした後、他の部屋のバルコニーにゆったり座って長いたばこの煙を吹きだす１人に話しかけたが彼は目を閉じたまま「休んでいるのだが…プライバシー」という短い返事だけした。北朝鮮住民もエジプト・リビア事態を知っているかとの質問には「疲れました。先生も早く帰って休みなさい」とだけ話し、これ以上の話は遮った。

北朝鮮経済代表団は２１日にホテルに到着した後に簡単なミーティングを行い、招請者のスーザン・シャークＩＧＣＣ所長が主催する夕食会に参加した。夕食会は午後６時から３時間ほど行われた。出席者らはワインも３～４本空けたという。夕食会場もやはり記者には接近が制限された。「北朝鮮経済代表団に話しかければホテルから追い出す」という警告もあった。少し離れた場所から夕食会場を眺めたところ、１２人の北朝鮮代表団のうち指導級と見える４人はシャーク所長とともに座り、残り８人はＩＧＣＣ関係者とともに食事をしていた。夕食が終わると警備員の案内を受けた代表団は裏口から出ていった。この日の夕食後にたばこを吸うためバルコニーに出てきた北朝鮮代表団とインタビューができたのは幸運だった。

彼らが泊まっている部屋の一部は深夜１２時を過ぎても明かりが消えなかった。窓の外にリビア事態の速報を伝えるフォックスニュースのテレビ画面がシルエットになって映っていた。


翌日の２２日。北朝鮮代表団の朝は６時３０分ごろにテレビを視聴することから始まった。１時間後、一行のうち５人が先に食事をしにホテルのレストランを訪れた。３人はラフなワイシャツ姿だったが、２人は金日成（キム・イルソン）バッジを付けたスーツ姿にオールバックのヘアスタイルをしていた。彼らは対話もなく黙々とビュフェの料理を食べた。

そばのテーブルに座った記者が「よくおやすみになりましたか」と尋ねると、代表団の１人が「食事中です」と話を遮った。前日夕のバルコニーでのインタビュー時とは雰囲気が明確に違った。

朝食を終えた後ホテルロビーに集まっている北朝鮮代表団に記者が近付くと代表団の１人が「出て行きなさい」と大声を上げた。

結局ホテル警備員から、「３分以内に荷物をまとめてホテルから出ていくように」という言葉を聞いた。警備員は「この時間以後は代表団が出て行くまでホテルに投宿できない」と脅した。

北朝鮮代表団はホテルから１０分ほど歩いてＵＣサンディエゴのＩＧＣＣまで移動した。彼らは今週末までここの講義室で資本主義市場経済、消費者行動などについての授業を聞く。講義室は外から中を見られない密室構造だ。１週間後に彼ら代表団が講義室のドアを開けて出てくる時に、彼らの手に北朝鮮に「市場経済」の種をまくための小さな種が握られているのか気になるところだ。





「市場経済を学びにきた」米国訪れた北ꦒ鮮経済官僚１２人（１）

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