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21日午後5時30分(現地時間)米国、サンディエゴ近郊ラホーヤに位置するエスタンシアホテル。窓がすべて黒いスモークフィルムで遮られたリムジンバスから12人の“異邦人”が降りた。最高級ホテルに入った彼らは「北朝鮮経済代表団」の面々だ。12人全員が北朝鮮の経済官僚だった。19日に北京から中国航空便でロサンゼルスに入った彼らが米国を訪問した目的は、「資本主義学習」にあった。彼らはここで1週間にわたり「消費者行動論」などの資本主義経済論を学ぶ。
彼らを招請したのはUCサンディエゴ傘下国際紛争協力研究所(IGCC)のスーザン・シャーク所長。IGCCは6カ国協議当事国政府関係者と非政府関係者がともに参加する代表的民間外交機関だ。北朝鮮経済使節の訪米は大変な関心を集めた。果たして北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)後継世襲と合わせ市場経済を部分的にも導入するための手順に突入したものなのだろうか。しかしこうした気がかりを解くには北朝鮮経済代表団保護作戦がとてもものものしかった。
北朝鮮経済代表団が泊まっているホテルは警備員を雇い徹底的に記者の接近を防いだ。さらに記者が泊まっている部屋が2階に位置した北朝鮮代表団の部屋と近いという事実がわかると記者に部屋を3階に移せと要求し、結局部屋まで移さなければならなかった。
だが、鉄壁の保安も“食後の一服”のすきまで防ぐことはできなかった。北朝鮮経済代表団がホテルに投宿して4時間後の午後9時30分。夕食後にバルコニーにたばこを吸いに出てきた彼らの一部とインタビューができた。
代表団は2階に位置するシングルルームを使った。だが、喫煙できるバルコニーがある部屋は2つだった。ここに4人がやってきた。
記者は1階の芝生で背伸びをしたまま喫煙中の4人組に「中央日報の記者」と知らせた。
「向こうに行って食事でもしなさい。(そうしないと)病気になるぞ」
暗くて顔がよく見えなかったが非常に濃い北朝鮮なまりが聞こえてきた。
――今回の米国訪問目的は何ですか。
「米国経済を見にきました」。
4人のうち1人が答えた。「どこからきたか」と尋ねると全員が「北朝鮮の経済官僚たち」といった。
――きょうはどのように過ごしましたか。米国経済はたくさん学びましたか。
「これから始まりだが…。きょうは一日中道で過ごした」
――UCサンディエゴでは何を習いますか。
「友達が招請したわけでもないのに…。学校側に聞いてみなさい」
――市場経済を学ぶというのは合ってますか。
「どうして知っているのか…」
――北朝鮮が資本主義市場経済を学ぶ理由は。
「…」
――金正恩将軍はしっかりと統治していますか。
「…」
しばらくの沈黙後に1人が「(われわれは)政府官僚であり(そのような質問は)困ります」と質問を遮った。
――日本の地震のニュースも聞きましたか。
「地震は自然災害だが…残念ですね」
――エジプトとリビアの問題も知っていますか。
「(私たちも)耳が聞こえないのではない…」
「市場経済を学びにきた」米国訪れた北朝鮮経済官僚12人(2)
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