米国の中小企業の場合、内部情報が分からないケースが多い。 特に他社に部品を供給したり協力関係を結ぶ際、交渉力を大きく低下させるおそれがあるため、収益性、売上高の情報公開を避けようとする。 下請け会社が収益性は良いもののキャッシュフローがよくなく、資金繰り難にあることを大企業が知れば、納品価格を原価以下で提示されてもやむを得ず受け入れなければならないからだ。 世界最大オンライン書店アマゾンでキンドルの電子ブックが人気だが、この製品がどれほど売れたのかは誰も知らず、推定するしかない。 アマゾン創業者兼最高経営者（ＣＥＯ）のジェフ・ベゾスはあるインタビューで「この情報が公開された場合、ライバル会社が容易に供給網を設計して競合製品を出せるため」と述べた。

米フォーチュン５００大企業の半分以上が登録されているデラウェア州は、金融情報秘密インデックススコアが９２点で世界１位だ。 ルクセンブルグ（２位）、ロンドン（５位）、シンガポール（８位）、香港（１０位）も金融情報の秘密がよく保護されるところだ。 世界金融ハブ都市は競争的に会社情報を非公開にする。 投資家が投資した会社の情報を外部に知らせたがらないからだ。

韓国も会社情報を非公開にしようとすれば、有限会社として登録すればよい。 しかし社債を発行できないなど、株式会社に比べていろいろと不利な点がある。 最近の商法の改正で有限責任会社、合資組合など新しい会社形態が導入された。 外国人投資を促進させ、大企業に対する中小企業の交渉力を高めるためには、株主が多くない株式会社や有限責任会社の場合、会社情報を非公開にできるよう選択の幅を広める方向で法律と施行令を整備する必要がある。


ナム・ソンジュン教授（ラトガース・ニュージャージー州立大経営大）



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