急落していた穀物、原料・資材価格が反騰している。日本の一時的な需要減少よりも供給不安とインフレ懸念にさらに敏感に反応する姿だ。すでに日本との貿易減少が表れている韓国など東アジア諸国にさらなる負担になるという見方が強まっている。
国際トウモロコシ価格(シカゴ商品取引所、期近物基準)は18日、1ブッシェル当たり685セントとなり、日本大地震前の10日(683セント)を超えた。小麦と砂糖の先物価格も一時的な下落傾向を抜け出し、日本大地震前の水準をほぼ回復した。大地震直後に急落したニッケル・アルミニウム・スズなど鉱物価格も最近、下落幅を回復、またはむしろ上昇した。
国際金融センターのオ・ジョンソク研究員は「大地震直後の穀物価格の急落は、日本港湾まひなどにより一時的にボトルネック現象が生じたうえ、最近の上昇幅が大きかったため」とし「日本の穀物需要増加と原油高で長期的には上昇傾向が予想される」と述べた。
金融市場の不安感も相変わらずだ。韓国の外国為替平衡基金債券(外平債)加算金利(2014年物)は15日、2.1%(210bp)まで上昇し、1月6日以降の最高値となった。国家不渡り危険を表す5年物クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムも17日、1.07%(107bp)となり、10日の0.98%(98bp)より高まった。
世界株式市場と外国為替市場は先週、日本の地震被害規模と福島原発事態の推移によって乱高下した。先週末のKOSPI(総合株価指数)が大地震前の水準を回復し、今年の最安値となった韓国ウォンも安定傾向に転じたが、当分は日本の状況によって大きく左右されるしかないと予想される。
未来アセット証券のファン・サンヨン・リサーチセンター長は「被害規模と復旧速度という2つの大きな変数が可視化してこそ、市場が方向性を見いだせる」と述べた。
一方、外国為替市場では世界各国の共同対応が本格化した。主要7カ国(G7)は18日、外国為替市場で日本円を売り、ドル・ユーロ・ポンドなど他の通貨を買った。円安に導くための人為的な措置だった。これを受け、先週一時1ドル=76円台まで値上がりしていた日本円は18日のニューヨーク外国為替市場で80.58円で取引を終えた。
主要20カ国・地域(G20)は来月、米国で、日本の地震が世界経済に及ぼす影響を点検し、対策を議論することにした。
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