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2005年、アラブ首長国連邦(UAE)が韓国の高等訓練機T-50を購入する意向を表した。 規模が大きい。 50機。 さらに関連人材も受け入れて、整備施設なども輸入するということだった。 国防部の関係者は「この仕事を担当した韓国航空(KAI)は自信を抱いたと聞いた。 訓練機の性能面では資格が十分にあるため、自信が生じるのは当然だった」と語った。 ところが09年2月下旬、ふたを開けてみると期待外れの結果が出た。 イタリア製M-346に敗れたのだ。 イタリアの積極的な後続軍需支援と折衝貿易約束があったのだ。 続いて2010年、シンガポールでも2度目の敗北を喫した。 この関係者は「シンガポールではみんなうまくいくと信じていたが、発表の前日に結果を知ることになった。 情報力不足のため」と述べた。 両国ともにT-50性能には満足していたが、後続軍需支援の問題点のため敗北したのだ。 M-346に2度も敗れ、衝撃は大きかった。 さらにこうした状況は国際的に「T-50訓練機は弱い」というイメージを定着させるリスクを高めた。 しかし最近、T-50に希望の道が開かれた。
国防部は3月2日、スペイン国防部と国際軍飛行訓練センター(IMFACC)設立のための協力意向書を締結した。 スペイン・タラベラ空軍基地に韓国のT-50訓練機と完全デジタル化された訓練システムを備えた訓練センターを設置し、韓国空軍操縦士とスペイン空軍操縦士を訓練するという内容だ。 韓国空軍はT-50 1個大隊(25機)と訓練要員を派遣する。 スペインもコンソーシアムを通じて訓練設備を建設し、1個大隊規模のT-50を購入する考えがあることを伝えてきた。 この合意には▽T-50がM-346に対する敗北の悪夢から抜け出し、輸出戦線を強化できる青信号が灯った▽韓国が初めて海外に訓練場を確保した--という意味がある。 2010年4月に国防部にIMFACC推進チームが構成されてから1年足らずで出てきた成果だ。
韓国空軍はその間、訓練に困難があった。 空軍関係者は「年間230日の飛行訓練を行うが、主に気象問題で180日のみ有効だった。 50日は無効処理される」と述べた。 なんと22%の訓練が無効だ。 訓練予算の22%が無駄に消えるということだ。 この関係者は「国土が狭いうえ制限空域があまり多いため十分に訓練できず、気象も悪い時が多いため」とし「広い空域が必要な訓練はあきらめるほど」と話した。 さらに騷音問題で夜間訓練はほとんど制限される。
M-346に2戦2敗のT-50、海外進出に青信号(2)
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