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【取材日記】“順法潔癖症”の日本、“立法便宜主義”の韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「申し訳ありません。申し訳なくてどうしましょう」

何度も謝る前原誠司外相(48)に在日韓国人のチャン・オクプンさん(72)は「私こそ申し訳ない…」という言葉しか言えなかった。

7日夜9時。菅直人首相に辞任の意向を伝え出てきた前原外相が最初に電話したのは京都で焼き肉店を経営するチャンさんだった。辞任のきっかけとなった“外国人献金”をした在日韓国人だ。チャンさんは電話を切った後こらえていた涙を流した。


「私が何も知らずに献金したために…。節約しながら毎年貯めて送った5万円が息子のようにかわいがっていた前原の外相辞任というブーメランになって帰ってくるとは」

日本の政治資金法は外国人あるいは外国企業から政治献金を受けることを禁止している。外国人であることを知りながら受け取れば5年間にわたり選挙権と被選挙権が剥奪される。38年間焼き肉店の経営に専念してきたチャンさんは政治資金法をよく知らなかった。名前はいつも通名を書いた。最近は非常に改善されたというが、在日韓国人が経験する痛い現実でもある。献金もそのため通名でした。当然チャンさんはそれが違法とは知らなかった。前原外相側も通名でされている小額の献金を見つけることはできなかった。一言で日本政治資金法の盲点だ。日本のメディアもこれを素直に認める。自民党政権の2006年、当時の福田官房長官が朝鮮総連系企業から受けた献金が発覚したのも同様の事例だ。しかしその時は故意ではないとし受け取った献金を返却して終わった。

法を厳格に適用し法に違反すれば厳格に扱うのが日本だ。それが日本の競争力であり長所だ。だが度が過ぎれば弱点になる。“順法潔癖症”だ。悪法も法というが、法が間違っているのに直すつもりもなく人だけ切り捨てれば人材は育たない。その上今回の騒動は与野党間の泥沼の政治攻勢の結果だ。外相が6カ月で変わり、首相が1年に1度交替させられる“日本発政治コメディ”もこうしたところに端を発する。

こうしたさなかに韓国では別の角度から政治資金法が問題になっている。いつも争ってばかりだと思っていた与野党が、国会議員が立法と関連したロビー後援支援金を受けられるようにする改正案をこっそりと議決した。何の事前討論もなかった。改正案が公布されればロビー後援支援金事件ですでに起訴された行政安全委員会所属議員6人が裁判を受けることはなくなる公算が大きいという。“ブローカー議員”を自任するという“韓国発政治コメディ”だ。“順法潔癖症”の日本政治も“立法便宜主義”の韓国政治もすべて落第点なのは同じだ。

金玄基(キム・ヒョンギ)東京特派員



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