温家宝首相と胡錦涛国家主席による中国の第12次5カ年計画(2011~2015年)の主眼は「人民の幸福」だ。民生を大々的に改善して福祉の恩恵を増やし国民の幸福感を高めるというものだ。このため成長中心だった経済は持続可能側に重心を移す。堅実な成長を継続するものの、輸出よりは内需、特に消費を大きく拡大することにした。経済発展方式も変え構造改革にも拍車を加えることになる。
温家宝首相が5日に開幕した第11期全国人民代表大会4次会議で発表した「政府業務報告」で公開した第12次5カ年計画目標のメッセージだ。
最も目につくのは民生改善だ。温首相は「今後5年間に人民の生活水準を全面的に改善していく」と話した。国営新華社通信は、「国民が目で見て手で触れられ、実際に享受できる“富民工程”が始まった」と報道した。
まず都市と農村の社会保障システムを早急に補完する。農村年金保険試験適用対象を全国の40%に拡大することにした。現在の24%より2倍ほどに増やす。社会保障基金も大幅に増やし1人当り平均寿命を5年以内に1年伸ばすという目標も立てた。今後5年間に毎年平均900万件の新しい働き口も作る。労働者の最低賃金も毎年13%ずつ引き上げることにした。国民の最大の不満のひとつの住宅問題解決も積極的に進める。今年1000万戸をはじめと5年間に3600万戸の庶民住宅を新しく建てることにした。
「空腹の問題」だけでなく「腹が痛い問題」の解決にも政府が積極的に出ることにした。所得再分配政策だ。現在の月収2000元までの免税恩恵が約3000元まで拡大する。代わりに富裕層に対する課税は強化される。このために税制を近い将来改編する計画だ。
中国政府がこのように福祉政策を重視することになったのは、国民の不満と要求を積極的に反映した結果だ。英字紙チャイナデイリーの最近の調査によると、回答者の49%が「幸せでない」と答え、「幸せだ」の6%を圧倒した。特に「5年前より不幸だ」という回答者が64%に達した。幸福要因では最も多い39%が「福祉」を挙げるほど福祉政策に対する需要が大きかった。
輸出より内需拡大で経済成長の枠組みを変えるのもそうしたものだ。温首相は、「内需拡大が中国経済発展の長期的で戦略的な方針であり、均衡が取れた経済成長のための根本的な道」と強調した。このため昨年43%だった国内総生産(GDP)に対する内需サービス産業の割合を5年後には47%に引き上げることにした。環境汚染を誘発する産業は淘汰し親環境・先端産業を積極誘致する戦略も推進される。
こうした構図により中国政府は今年の経済運用基調を提示した。成長率は8%以上、物価は4%以下で抑えるというのが核心だ。このため第12次5カ年計画の平均成長率も7%に下げた。これは第11次5カ年計画期間(2006~2010年)の7.5%より0.5ポイント低くなったもの。一方、中国政府は今年の国防予算を昨年より12.7%多い6010億元と策定した。
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まず都市と農村の社会保障システムを早急に補完する。農村年金保険試験適用対象を全国の40%に拡大することにした。現在の24%より2倍ほどに増やす。社会保障基金も大幅に増やし1人当り平均寿命を5年以内に1年伸ばすという目標も立てた。今後5年間に毎年平均900万件の新しい働き口も作る。労働者の最低賃金も毎年13%ずつ引き上げることにした。国民の最大の不満のひとつの住宅問題解決も積極的に進める。今年1000万戸をはじめと5年間に3600万戸の庶民住宅を新しく建てることにした。
「空腹の問題」だけでなく「腹が痛い問題」の解決にも政府が積極的に出ることにした。所得再分配政策だ。現在の月収2000元までの免税恩恵が約3000元まで拡大する。代わりに富裕層に対する課税は強化される。このために税制を近い将来改編する計画だ。
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