北朝鮮の核脅威に対抗して米国の戦術核兵器を韓国に再配置しようという主張に対し、中国メディアが敏感に反応している。

「韓国が戦術核兵器配置を公式に要求するならばこれに応じるだろう」という米ホワイトハウスのセイモア調整官（大量破壊兵器担当）の発言に対し、中国政府に先立ちメディアが先に反応している。骨子は韓国に核兵器が再配置されれば中国の核戦力を強化するしかないということだ。

人民日報姉妹紙の環球時報は１日付社説と別に１面を割いてこの問題を大きく扱った。特に「核兵器の韓国再配置は危険な発想」という題の環球時報社説は中国の主要ポータルサイトから広まり、この問題が一気に中国ネットユーザーの主要な話題として浮上している。


この新聞は社説で、「米国が韓国に戦術核兵器を再配置すれば北東アジアの戦略的均衡を深刻に破ることになる」とし、「中国としてはさらに多くの核兵器を生産・配置し、さらに先進的な運搬体を開発して自らの戦略的安全を確保するしかない」と主張した。環球時報は別の記事で韓国メディアが米戦術核兵器を呼び入れる問題を大きく報道していると伝えた。

この新聞は、「米国の官僚が韓国での戦術核兵器再配置に賛成の姿勢を見せた」としてセイモア調整官の発言を紹介した。

新聞は「突然の戦術核兵器再配置論議で韓半島にまた“核対決時代”が開かれるか世界が懸念している」と主張した。それと合わせ「最近韓国で“以核制核”（米戦術核で北朝鮮の核兵器を牽制するという意味）の主張が大きくなっている状況で米戦術核兵器再配置論議が提起された事実に注目しなければならない」と強調した。

一方、米ホワイトハウスは先月２８日、韓国に戦術核兵器を再配置する計画がないという立場を再確認した。ホワイトハウス国家安全保障会議（ＮＳＣ）のジェンセン副報道官は、「戦術核兵器は韓国の防衛のためには不必要で、オバマ政権は戦術核兵器を韓国に再搬入する計画または意志を持っていない」と明らかにした。



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