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北朝鮮が27日、韓国軍当局と民間団体による北朝鮮へのビラ・物品散布を非難しながら、「臨津閣(イムジンガク)をはじめとする反共和国心理謀略行為の発源地に対する直接照準撃破射撃が断行されるだろう」と威嚇した。北朝鮮はまた、28日から始まる韓米合同軍事訓練に対応し、「逆賊一味の反民族的な統治体制を全面崩壊させるための総攻勢に入るだろう」と主張した。
北朝鮮の朝鮮中央通信は27日午前10時55分の報道で、「南朝鮮(韓国)逆賊一味は最近、自由北朝鮮運動連合をはじめとする25の反共和国保守団体を前面に立てて臨津閣で数十万枚のビラと不純な動画資料を収録したUSBメモリーとDVD、不純小冊子、1ドル紙幣などを大型風船にぶら下げわが地域に送り込み極度の対決に狂気を見せている」と非難した。
北朝鮮はこれに先立ち、午前8時に西海地区軍通信線で韓国側に送った南北軍事会談北側団長名義の通知文で、臨津閣などに対する撃破射撃をちらつかせ、「反共和国心理謀略行為をただちに中止しなければならないだろう」と強調した。
北朝鮮軍板門店(パンムンジョム)代表部もこの日、韓米合同軍事演習と関連した声明を出し、「もし侵略者らが挑発してくるならば、想像できない戦略と戦術であらゆる対決策動を粉々に打ち壊しソウルを火の海にする無慈悲な対応を見ることになるだろう」と威嚇した。北朝鮮軍部は、「侵略者らの核恐喝にはわれわれ式の核抑制力で、ミサイル脅威にはわれわれ式のミサイル打撃戦で対抗していくだろう」と付け加えた。
北朝鮮のこうした姿勢は1月1日付の労働新聞など新聞3紙の新年共同社説を契機に広げてきた対南融和攻勢から急変したものだ。東国(トングク)大学北朝鮮学科のキム・ヨンヒョン教授は、「エジプトとリビアなど中東発の民主化要求デモが広がり、北朝鮮の指導部が相当な心理的圧迫を受けているだろう。こうした雰囲気の中で最近韓国軍当局と民間団体の対北朝鮮心理戦に弾みがついており、すぐに遮断に乗り出したもの」と解説した。
体制引き締めのための意図的緊張造成策という解釈も出てくる。北朝鮮は26日、平壌(ピョンヤン)人民文化宮殿で3000人余りが参加する中で「先軍青年総動員大会」を開いた。最大青年組織の金日成(キム・イルソン)社会主義青年同盟(会員500万人)が主軸になった行事では、「階級的原則と革命的原則を徹底的に守り、今日の大高調進軍にブレーキをかけるあらゆる異色な現象を思想戦の集中砲火で断固と踏みつぶそう」という呼びかけが採択された。政府当局者は、「北朝鮮が若い層への外部思潮の侵入を防ぐため異例の青年大会を開いたもの」と診断した。
韓米合同軍事演習を念頭に置いた非難戦という解釈もある。国防大学のキム・ヨンス教授は「キー・リゾルブ訓練に北朝鮮の急変事態への対応策が含まれるという話が出ている状況で北朝鮮軍部が“火の海”など刺激的な表現で威嚇を加えたもの。しかし昨年より格や水準は低い方だ」と話した。北朝鮮は昨年2月に韓米合同演習と関連し、総参謀部・最高司令部などが非難戦を展開した。
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