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【社説】米国の忍耐を試す北朝鮮東倉里ICBM基地

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮が米国の忍耐をずっと試している。核物質製造に使われるウラン濃縮施設を公開したのに続き、最近は平安北道鉄山郡東倉里(ピョンアンブクド・チョルサングン・ドンチャンリ)に大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射場まで完工したと伝えられている。寧辺(ニョンビョン)核施設からわずか70キロの距離にある東倉里基地は、咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンブクド・ファデグン・ムスダンリ)にある従来の発射基地に比べて規模が5倍、発射台の大きさは1.5倍と把握されている。今すぐではなくとも、ICBM級長距離ミサイルが米国本土に向けて発射される悪夢が現実化する可能性がますます高まっているのだ。

北朝鮮は1998年にテポドン1号を試験発射したのをはじめ、中・長距離弾道ミサイルの開発に拍車を加えてきた。アラスカと米西部海岸まで到達するICBM級のテポドン2号を06年と09年に試験発射し、同じ年にそれぞれ核実験も実施した。クラッパー国家情報長官は16日、上院情報委員会に出席し、「テポドン2号の発射は失敗したが、09年の実験は06年より進展した性能を見せた」と証言した。先月ゲーツ米国防長官は、北朝鮮がICBMを利用して米本土を打撃できる能力を確保する時期を10年後から5年後に短縮して評価し、「北朝鮮のミサイル能力は米国に対する直接的な脅威になる」と述べた。ICBM製造能力とともに発射施設の建設でも北朝鮮が進展を見せているのだ。

米国に圧力を加えて交渉テーブルに引き出そうというのが北朝鮮の意図とみられるが、米国が北朝鮮の思い通りに動くかどうかは分からない。それよりも従来の「戦略的忍耐」基調を維持し、ミサイル防衛(MD)体制の強化と北朝鮮核・ミサイル施設に対する物理的介入に旋回する可能性が高い。米国を狙った核とミサイルがブーメランになって戻ってくるかもしれないのだ。はかない強盛大国の夢はあきらめ、核とミサイル開発に注ぐ金を飢えた住民のために使うのが、北朝鮮指導部の賢明な選択だ。北朝鮮は核・ミサイル開発の中断を宣言し、真摯な対話の場に出てこなければならない。

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