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平壌を緊張させたM革命の逆説

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮がエジプト市民革命に対して沈黙を守っている。官営通信・放送や労働新聞は先月25日に始まったエジプト反政府デモについて14日まで全く報道していない。

政府関係者は「ムバラク大統領-金日成(キム・イルソン)主席間の個人的な親密を超えた両国間の伝統的な関係が考慮されているようだ」とし「その裏にはエジプトの‘M(モバイル)革命’が及ぼす影響があるのかもしれない」と述べた。

皮肉にも北朝鮮で携帯電話を開通させた通信会社はエジプトのオラスコムだ。金正恩(キム・ジョンウン)後継体制の歴史的イベントである105階の柳京(ユギョン)ホテル完工作業も同社が引き受けている。オラスコムは08年12月、北朝鮮の携帯電話通信網事業を独占し始め、昨年は通信網をすべて3Gに変え、平壌(ピョンヤン)のほか約10都市に使用権益を拡大した。


政府当局者は「昨年7-9月期末、北朝鮮に開設された携帯電話は30万1199台」と伝えた。当初、労働党幹部と対外部門(貿易・外交)従事者に限定された携帯電話の使用が一般住民にまで広がり、北朝鮮当局が統制可能な範囲を超える状況まで普及しているという。

北朝鮮は04年、平安北道竜川(ピョンアンブクド・ヨンチョン)で発生した列車爆発事故は、携帯電話起爆装置で訪中する金正日(キム・ジョンイル)国防委員長を狙ったものだと判断し、携帯電話の使用を全面禁止した。

しかしオラスコムを通して08年末、普及を全面再開した。開通当時、三星(サムスン)・ノキア・ソニーの携帯電話を使用していたが、昨年からは商標を消して「平壌」に統一している。別の政府当局者は「平壌のかなりの人が携帯電話を保有していて、10代後半でも持っている人が多い」と話した。

北朝鮮専門家らは携帯電話を通して反金正日の動きを模索するのは難しいとみている。徹底した監視体制の中で暮らしてきた党幹部と住民が、盗聴されるのが明らかな電話を利用するのは容易でないという点でだ。北朝鮮ではインターネット使用が制限的に認められ、電子メールは検閲が激しい。ツイッターやフェースブックなどソーシャルネットワークサービス(SVS)はまだ考えられない。ところが朝中国境地域に密搬入された中国の携帯電話を通して、中東の市民革命が伝えられるのは時間の問題だと、専門家らは話している。

朝鮮中央通信が11日、「米国の悩みの種スマートフォン」と題した記事で、「米国の収監者がスマートフォンを利用して、麻薬や武器を監獄に密搬入するなど、監獄の外と同じように行動している」と伝えたのは、‘携帯電話の力’を意識したものとみられる。表面では米国でのスマートフォンの弊害を伝えながら、中東のM革命の影響が住民に及ぶのを遮断しようという意図があると、専門家らは指摘している。

政府当局者は「北朝鮮政権がいくら国外の情報を遮断して政権を維持しようとしても、これを揺さぶるウイルスはずっと入っている。北朝鮮が恐れるのはまさにこういうものだ」と説明した。



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