昨年、韓国の海外建設はアラブ首長国連邦(UAE)原子力発電所受注の影響で、前年比45%増の716億ドルとなった。今年は800億ドルを目標に設定し、業界と政府および関連機関が年初から積極的に動いている。原油高などで海外建設市場は拡大が続くと予想されるが、受注競争はそれだけ激しくなる見込みだ。したがって政府は受注を積極的に支援し、建設会社は価格と品質競争力を高めるために努力するしかない。
しかし海外建設はこうした努力だけでは解決しない。最も決定的な役割をするのが資金調達能力だ。UAE原発工事を韓国が受注できた主な要因は、企業の原発建設経験と優れた運営能力だけでなく、競争力ある金融条件を提示したためだという。
超大型プロジェクトの発注形態は、技術力や施工経験よりも金融条件が重要な要素になりつつある。発注国の財政がいくら健全でも、施工側が資金を調達するケースが増えているのだ。発注国の財政が劣悪な場合は、施工側が全資金を調達し、施工後にO&M(施設運営および維持)を通して投資金を回収する方式(投資開発型事業)が拡大している。
特に原発や高速鉄道・新都市開発のような大型事業はほとんどが投資開発型事業として発注される。このため競争国は海外建設市場でシェアを高めるため、自国の輸出信用機関を前面に出しながら金融を提供している。
UAE原発金融は「裏契約」でなく「競争力」(2)
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