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【社説】CO2排出権取引制、日本はなぜ延期したのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
李明博(イ・ミョンバク)大統領が7日、定例ラジオ演説で、「産業界の意見をできる限り聞き入れて、適切な時期に温室効果ガス排出権取引制を導入する」と述べた。国際動向と産業競争力を考慮し、柔軟に推進していくという意向を明らかにしたのだ。この方向は正しいと考える。

昨年11月、緑色成長委員会は「2013年排出権取引制施行」を骨子とした関連法律制定案を立法予告した。対象企業は二酸化炭素(CO2)を年間2万5000トン以上排出する468社だ。

韓国政府はその間、グリーン成長の旗幟を高く掲げてきた。どうせやるのなら率先して取り組もうという立場だった。排出権取引制は欧州連合(EU)がすでに05年から施行し、日本も施行を目前に控え、米国も積極的だった。しかし昨年末、こうした雰囲気が反転した。日本政府は12月28日の閣議で、今年から施行するとしていた計画を無期延期した。米国は11月の中間選挙で親企業的な共和党が圧勝し、導入を主張した民主党の声は弱まった。


国内の産業界はグリーン成長の必要性や大義名分は十分に共感しているが、競争国の動向も無視できないとして延期を要請した。何よりも電子・自動車・鉄鋼・船舶など主要製造業で激しく競争している日本が延期した制度を、韓国が急ぐ必要はないと考える。排出権取引制が施行されれば、現在年間6300万トンのCO2を排出しているポスコは排出権購入に年間2兆ウォン(約1500億円)以上を使わなければならない。製造業全体では年間6兆-14兆ウォンの負担が新たに生じると予想させる。

もちろん、この制度の長所はある。CO2を割当量より少なく排出する企業はその差を市場に売ることができる。この場合、関連技術競争を誘導することもできる。しかし日本が自国企業の国際競争力低下を懸念して留保した政策を、韓国企業に強要するのは困る。名分もよいが、国家間の利益がかかわる問題であるだけに、当然、他国の動向にも注目する必要がある。



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