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【社説】口蹄疫、デンマークから学べ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
口蹄疫のために300万頭を超える家畜が殺処分された。補償金と防疫費など損害額だけ3兆ウォンを上回るという。韓国型種豚をはじめとして国内畜産資源の宝庫の国立畜産科学院まで2カ月近い研究員らの軟禁生活にもかかわらず、結局口蹄疫に破られた。問題はこうした災難がいつでも繰り返されかねないという点だ。韓国は口蹄疫常時発生国の中国とベトナム、モンゴルなどと毎年数百万人が行き来する。国内の港に入ってくる海外物流量の60%を中国と東南アジアが占めている。

政府は畜産農民の空港検疫措置を義務化し、口蹄疫精密検査装備を地方2~3カ所に追加設置する計画だ。今回ウイルス流入経路を遮断するのに失敗し、初動段階で簡易抗体キットの検査の誤りにともなう反省とみえる。だが、われわれがどれだけ力を入れても口蹄疫を完全に遮断することは難しい。しかも畜産業も費用と収益を追求する産業だ。競争力維持のために自動化と大型化に進むほかはない。値段が安い海外の人材輸入もやはり増えるはずだ。すべて口蹄疫が繰り返されるのにぴったりの環境だ。

いまはその場しのぎの処方を超え根本的な対策を立てる必要がある。まず口蹄疫に対する韓国社会の認識から再検討しなければならない。毎年せいぜい20億ウォン程度の肉類を輸出する国が口蹄疫清浄国という名分にしがみつき途方もない予算を浪費するのが果たして正しいことか疑問だ。殺処分に執着するのも非効率的だ。初動段階からマニュアルにより殺処分とワクチン接種を果敢に組み合わせていく方向に変わらなければならない。


政府は口蹄疫問題を畜産業先進化の契機にする必要がある。小規模農場があちこちに散在した国内環境は伝染病拡散の温床になっている。デンマークとオランダのように一定の施設と畜産知識を持つように制限する家畜飼育免許制導入を検討しなければならないだろう。畜産農家のモラルハザードを遮断するのも至急だ。伝染病の発生・拡散に責任がある農家には補償金支払いに不利益を与えなければならない。畜産業が継続して温室の中の草花として残るならば国と畜産農家ともに不幸だ。



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