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一つの星が消えると、もう一つの星が誕生する。朴智星(パク・チソン)と具滋哲(ク・ジャチョル)がそうだ。29日、カタール・ドーハのアルサド競技場で行われたウズベキスタンとの2011アジアカップ3位決定戦。引退を控えた朴智星は欠場した。2度も手術を受けた右ひざの具合がよくなかったからだ。
▽朴智星の穴を埋めた具滋哲
中央とサイドを自由自在に動き回る朴智星のプレーはこれまで‘朴智星シフト’と呼ばれた。今大会でシャドーストライカーを務めた具滋哲はサイドに位置が変わったウズベキスタン戦でも素晴らしい活躍を見せた。朴智星の穴を‘具滋哲シフト’で埋めたのだ。
前半17分、具滋哲は李容來(イ・ヨンレ)のスルーパスを受けた。李容來のパスと具滋哲の素早い動きが交わって相手守備を一気に崩し、GKと1対1のチャンスが生まれた。1対1の状況がすべてゴールにつながるわけではないが、具滋哲はペナルティーエリア右側から落ち着いて右足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。具滋哲は今大会5得点目で、得点単独トップに立った。日本-オーストラリア戦の結果によってはアジアカップの得点王になる。
▽冷静で若い‘キラー’池東源
前半28分、ペナルティエリア左から李青竜(イ・チョンヨン)-奇誠庸(キ・ソンヨン)-具滋哲-池東源(チ・ドンウォン)と細かいパスがつながった。趙広来(チョ・グァンレ)監督が韓国サッカーをどう変えたかが分かる場面だった。池東源の右足シュートはゴールポスト隅を刺さった。
後半39分には池東源のヘディングが光った。サイドからのクロスをペナルティエリア正面で、相手DFと競り合いながらゴールを決めた。3-0で勝負は決まった。池東源は当然決めるべき場面だったというように笑顔も見せなかった。若いながら冷静なキラーの誕生を予感させる場面だった。池東源は今大会で4得点した。評価試合を合わせると、Aマッチデビュー後7試合で5得点となる。
▽韓国、2015年豪アジアカップ直行
韓国は前半終了間際、ウズベキスタンのゲインリフにPKを決められ、1点を許した。後半8分、またもゲインリフに中央DFの李正秀(イ・ジョンス)と黄載元(ファン・ジェウォン)が崩され、追加点を与えた。趙広来監督が率いる代表チームは今後、中央DFの強化という課題を解決しなければならない。
3-2に追い上げられたが、韓国は追加点を許さず試合を終えた。趙監督は具滋哲、李青竜を抜いてユン・ビッカラム、孫弘敏(ソン・フンミン)を投入し、未来のための実験と投資をして試合を終えた。
この日の勝利で韓国は2015年にオーストラリアで開催されるアジアカップに直行する資格を得た。趙監督は3位になったことで日本戦の敗戦から立ち直り、アジアカップを半分の成功で終えた。
細かいパスサッカーの可能性を見せた点も成果だ。51年ぶりの優勝は逃したが、趙監督が2014年ブラジルワールドカップ(W杯)への挑戦を続けるうえで問題はなさそうだ。
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