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【社説】船員を全員救出…海軍の労苦を評価する

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の海軍がソマリア海賊に乗っ取られた三湖(サムホ)ジュエリー号の船員21人全員を安全に救出する快挙を見せた。三湖ジュエリー号が襲われてから6日後のことだ。今後ソマリアの海賊は韓国船を避けようとするだろう。昨年乗っ取られたタンカー三湖ドリーム号の解放に950万ドルという大金を支払い、韓国の対応が批判を受けた。しかし今回の救出作戦の成功で失墜した国家イメージを回復し、ソマリア海賊もこれ以上、韓国船舶を狙いにくくなった。また遠海まで出て大型船舶を乗っとるなど猛威を振るっているソマリア海賊を委縮させたことで、国際海運の安全性を高めるのに大きく寄与した。

韓国海軍の救出作戦は緊張の中で進行された。三湖ジュエリー号がインド洋のオマーン近隣海域で襲われたのは15日午前6時40分。これを確認した合同参謀本部は、この海域で海賊警戒活動を行っている清海(チョンヘ)部隊所属駆逐艦「崔瑩(チェヨン)」に緊急出動を指示した。ソマリア接境ジブチ港に停泊中だった「崔瑩」は2000キロの距離を全速で航海し、2日後に三湖ジュエリー号に追いついたが、海賊に気づかれないよう距離を置いて観察した。そして海賊の一部が付近を通過するモンゴル船舶を襲うため三湖ジュエリー号から降りた後、リンスヘリコプターが出動し、この海賊を制圧した。同時に海軍特殊戦要員が三湖ジュエリー号への乗船を図ったが、海賊の抵抗で1回目の救出作戦は失敗に終わった。

このため「崔瑩」は執拗な心理作戦に変更した。三湖ジュエリー号を近接追撃し、時々警告射撃を加えながら海賊に投降するよう放送で呼びかけ、海賊を疲労させた。そして21日未明、電撃的な奇襲作戦に踏み切り、船員21人を安全に救出した。最初の失敗であきらめず、粘り強く緻密な作戦に基づいて船員全員を安全に救出した「崔瑩」指揮部と将兵を称えたい。特に厳しい訓練を続けてきた海軍特殊戦(UDT)要員は今回、その真価を十分に発揮した。


今回の救出作戦成功の意味は大きい。何よりも韓国海軍が遠洋作戦を成功させたことで、今後、類似状況への対応力が高まった。これまで船舶乗っ取り事件の度に長期間の交渉をし、船員と家族、海運会社、政府、国民の心労が絶えなかったが、今後は変わる可能性が高い。韓国海軍の能力を国際的に誇示したのも成果だ。今回の成功は高く評価される。しかしもっと重要なのはソマリア海賊による乗っ取りを事前に防ぐことだ。各船に救出作戦が円滑に進むよう避難所を設置するなど、海運会社の努力も強化されなければならない。海賊の活動情報をあらかじめ把握するため国際的な情報共有を拡大するなど、政府レベルの努力も重要だ。



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