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北朝鮮、米中共同声明に驚いた? 南側に緊急通知文

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

左から、北朝鮮の金英春人民武力部長と韓国の金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官。



北朝鮮による20日の高位級軍事会談提案は、米中首脳会談の共同声明発表の8時間後に出てきた。米ワシントンで開かれたオバマ米大統領と胡錦濤中国国家主席の会談の結果を見守った後、手に握っていた対南軍事対話カードを引き出したと考えられる。米中首脳が「真摯で建設的な南北対話が必須」と共同声明で発表したのを意識したようだと、政府当局者は説明している。年初から続けてきた対南対話攻勢を具体的な履行段階に持ち込もうとする動き、ということだ。

対南通知文は金英春(キム・ヨンチュン)人民武力部長が金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官に送る形式をとった。軍事チャンネルでは最高位級という点で、過去に00年9月と07年11月にあった南北国防相会談の開催までも念頭に置いた布石という観測が出ている。国防部当局者は記者会見で、「国防相会談と解釈してかまわないのか」という質問に対し、「間違ってはいない」としながらも、「ひとまず高位級軍事会談」と答えた。


北朝鮮軍で高位級とは、通常、将軍級以上を意味する。北朝鮮は現在の韓国政府の態度から見て、軍事会談でなければ南側の呼応を引き出しにくいと判断したとみられる。10日には南側に金剛山(クムガンサン)観光再開、開城(ケソン)工業団地活性化のための当局会談などを提案したが、「真正性がない」(千海成統一部報道官)という返事を聞いた。20日の対南通知文が「軍当局に関する軍事的な性格の問題であるため、これを解決するための南北高位級軍事会談を開催しよう」と伝えたのは、こうした背景からだ。北朝鮮は会談の議題に関し、「天安(チョンアン)号(天安艦)事件と延坪島(ヨンピョンド)砲撃戦に対する見解を明らかにし、朝鮮半島の軍事的緊張状態を解消することについて」としたのは、まず南側を会談テーブルに座らせるための布石と考えられる。

政府はひとまず高位級軍事会談のための予備会談を受け入れることにした。統一部の当局者は「政府が強調してきた天安艦・延坪島挑発に対する責任ある措置と、追加挑発の防止に対する確約問題を議題とする会談のため」と対応の背景を説明した。政府は会談で、天安艦・延坪島攻撃に対する北朝鮮の謝罪や再発防止措置を集中的に扱うという立場だ。北朝鮮側の‘真正性’をテストするということだ。

しかし北朝鮮がこうした南側の要求に簡単に応じるかどうかは悲観的な見方が多い。北朝鮮はこれまで天安艦事件とは関係がないと主張してきた。会談の議題として「延坪島砲撃戦」としたのは、南側との交戦という立場を主張することを示唆している。昨年の相次ぐ対南軍事挑発で国際社会で孤立が深まり、中国の圧力も受けることになり、守勢局面から抜け出すために軍事会談を提案した可能性が大きい。このため予備会談の段階から議題などをめぐり南北間で激しい攻防があると予想される。

鄭永泰(チョン・ヨンテ)統一研究院選任研究委員は「韓国側が天安艦・延坪島挑発に対する謝罪などを要求すれば、北朝鮮軍部は西海(ソヘ、黄海)上の軍事衝突を防ぐための根本対策を用意しようと言いながら、北方限界線(NLL)再設定などの主張で対抗する可能性がある」と述べた。韓国との軍事対話を対米平和協定締結への手続きにしようという意図も感知される。



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