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【時論】中国ステルス「殲20」の警告

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国が新年早々、これ見よがしに軍事力を誇示している。中国は最近、独自の技術で開発したステルス戦闘機(殲20)の試験飛行事実を公開した。また胡錦濤国家主席がゲーツ米国防長官に対してこれを確認したりもした。中国は2020年ごろステルス戦闘機を開発するだろうと予想していた米国は非常に当惑している。中国のステルス戦闘機開発は、中国の軍事技術が米国にかなり接近していることを意味しているからだ。

中国最高指導部が乗り出して開発事実を公式化した殲20は、米国の現役ステルス戦闘機「F-22ラプター」のライバルに挙げられる戦略武器だ。現在までステルス機の設計と製造、生産および配置において、米国は事実上、独占的な地位を維持してきた。もう一つの軍事大国ロシアも、ステルス機の開発に成功したが、まだ実戦配備はしていない。したがって世界の空を支配する米国の卓越した空軍力はステルス戦闘機のおかげといっても言い過ぎでない。中国はステルス機の開発で米国との軍事力格差を一挙に縮めただけでなく、北東アジアの軍事地形の激変を予告している。

中国は00年代に入り、米国に次ぐ世界2位の軍事費支出国に成長し、この1年間だけで780億ドル(約92兆ウォン)以上を国防予算として支出したと伝えられている。しかし軍事活動に関する中国特有の秘密主義のため、軍事力の実体を把握するのは容易でなかった。ところが中国は、軍事会談のために訪中したゲーツ長官の面前で、自ら先端武器体系を誇示するように公開した。あたかも武力示威のような中国の行動から、私たちはいくつかの意図を読み取ることができる。


まず、米国に対して「自分たちの力(power)」を認めろという無言の圧力を加えるためと考えられる。すなわち、来週予定された胡錦涛主席の米国訪問を契機に、経済だけでなく軍事的にも米国と対等な相手として認められようという布石だ。

二つ目は、先端軍事力の誇示で、領域内での「外交交渉力」を高めるという意図があると解釈できる。特に中国が核心利益と規定した南中国海(南シナ海)はもちろん、釣魚島および韓半島西海(ソヘ、黄海)上などで摩擦を起こしている周辺国に対し、警告のメッセージを送るということだ。

三つ目は、中国は自国の経済力と科学技術の発展に基づき、軍事力の増強と先端武器の開発も当然だという点を強弁しようとしている。すなわち、中国の経済発展にともなう軍事力の膨張を正当化し、これ以上中国が軍事技術分野の‘見習生’ではないという点を世界に知らせようということだ。

中国はいま「経済大国」に続き、「軍事大国」への変身を本格化している。中華民族の復興と強大国の旗幟を掲げた中国としては、当分、絶えず軍事大国化にまい進するしかないだろう。問題は中国のこうした野心が周辺国はもちろん、国際社会のさまざまなけん制心理を刺激するという点だ。日本はすでに先月発表した「防衛計画大綱」で、今後320兆ウォンを投入し、海・空軍力を中心に自衛隊戦力を改編することにした。

韓国も軍事大国化への道を進む中国にどう対応するべきか国家安保戦略レベルで点検が必要な時点だ。足元に火が落ちる前にあらかじめ対策を講じなければならない。もちろん韓国が韓半島周辺の強大国と対等なレベルの戦力を保有するのは難しいだろう。しかし‘ハリネズミ’のような最小限の抑止力を確保するのは必須だ。特に2015年以降には、中国と日本、ロシアなど周辺国がすべてステルス機を保有すると予想され、韓国の空軍力強化は何よりも至急な課題だ。国家的な自衛権と効果的な拒否抑制能力を維持するだけでなく、進入攻撃能力を発揮するためには、ステルス機に準ずる次世代戦闘機(FX)事業が加速しなければならない。同時にこれは、地上軍が中心になっている現在の韓国国防力を先端軍事力に再調整する第一歩になるだろう。

パク・ビョングァン国家安保戦略研究所研究委員



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