盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に国家情報院長を務めた金万福(キム・マンボク)統一戦略研究院長が、李明博(イ・ミョンバク)政権の対北朝鮮戦略を批判する文章を日本の月刊誌に寄稿した。国家情報院内部では、「退職した人の私的な活動」としながらも、「国家安保機関の責任者だった人物の行動としては不適切だ」との声が出ている。関係者は、「在職時に人質事件解決に尽力した海外要員の身元を露出させ、北朝鮮側との対話録を不適切に公開するなど、国家情報院の地位を汚した人物が寄稿文でまた波紋を起こしている」と述べた。
さらにこの寄稿は北朝鮮の延坪島(ヨンピョンド)攻撃前に作成されたもので、時宜性も劣るものとわかった。金元院長は寄稿文の最後に付け足した文を通じ、半年前に作成されたものであることを示し、「(北朝鮮の延坪島攻撃は)韓国の安保態勢に大きな穴を開けた末に勃発した“延坪敗戦”だった」と付け加えた。
こうした議論の素地がある金元院長の寄稿は、進歩系月刊誌「世界」2月号に掲載された。金元院長はまず、「哨戒艦沈没とは関連がない」という北朝鮮の主張を「強弁」と明白に示した。
しかし寄稿文のほとんどは、李明博大統領の対北朝鮮政策を強く批判することに割愛された。「現政権になり西海が戦争の海に変わり、安保に穴が開いた」と批判した。特に、「李明博政権は韓米同盟にオールイン(集中)しながら、“対北封鎖戦略”で一貫した」と主張した。
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