ゲーツ米国防長官が11日、北京で関心を引く発言をした。中国の胡錦濤国家主席との会談を終えた後、記者会見で「北朝鮮は5年以内に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を利用して、アラスカや米西海岸を打撃できる制約的能力を備えるだろう」と述べた。ゲーツ長官は「北朝鮮が核弾頭を運搬できるICBMをいくつか開発するだろう。これは米国にとって直接的な脅威になる」と説明した。
ゲーツ長官の発言は2つの点で注目される。まず、米国防長官が「北朝鮮のICBMは米国に対する直接的な脅威だ」と公開的に明らかにした点だ。その間、米国はミサイル防衛(MD)システムの構築を推進する背景として、北朝鮮とイランの潜在的弾道ミサイル能力に言及してきたが、今回のように明確に米国に対する脅威だと規定したのは初めてだ。5年という期間も衝撃的だ。米国防総省は昨年2月に発表した「弾道ミサイル防衛計画検討報告書」で、今後10年以内に北朝鮮が核弾頭を搭載したICBMを開発する能力があると評価していた。
北朝鮮は1998年に中距離ミサイルのテポドン1号を試験発射したのをはじめ、中・長距離弾道ミサイルの開発に努めてきた。咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンブクド・ファデグン・ムスダンリ)ミサイル基地から1万-1万2000キロの米国本土に到達できるICBM級のテポドン2号を06年と09年に試験発射し、同年、核実験も実施した。ミサイル試験発射と核実験は成功的ではなかったが、これは時間の問題であり、結局は成功するという観測が支配的だった。ゲーツ長官の言葉通りなら、核弾頭の軽量化とICBM製造技術で最近、北朝鮮が特記するほどの進展を遂げたと見なければならない。北朝鮮の核とミサイルに対する米国の観点が、大量破壊兵器(WMD)拡散防止から米国に対する脅威の除去に変わる可能性があるという点で、この発言は注目されるのだ。
ゲーツ長官が北京で北朝鮮のICBM脅威に言及したのは、中国に対する圧力という意味もあるだろう。ゲーツ長官の訪中に合わせて、中国は最先端戦略武器のステルス機を試験飛行し、宇宙無人機の開発事実を流すなど事実上の対米武力示威をした。ゲーツ長官の発言は、今は米中が武器開発競争をする時ではなく、国際秩序に対する重大な脅威に浮上した北朝鮮を抑制するのに力を合わせるべきだというメッセージとも読み取ることができる。
ゲーツ長官は、対話のためには北朝鮮の「真正性ある行動」が先にあるべきで、その行動としてミサイル・核実験のモラトリアム(猶予)を要求した。米国との対話で望むものを得ようとするなら、米国に直接的な脅威となるICBM試験発射と核実験から中断しろということだ。朝米対話や6カ国協議が進行される間はミサイル・核実験をしないと北朝鮮が宣言すれば、北朝鮮がずっと望んできた対話と交渉の突破口が開かれる雰囲気だ。こう着状況の韓半島情勢を解くのにも役立つだろう。何が賢明な選択なのか、北朝鮮が熟考することを望む。
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北朝鮮は1998年に中距離ミサイルのテポドン1号を試験発射したのをはじめ、中・長距離弾道ミサイルの開発に努めてきた。咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンブクド・ファデグン・ムスダンリ)ミサイル基地から1万-1万2000キロの米国本土に到達できるICBM級のテポドン2号を06年と09年に試験発射し、同年、核実験も実施した。ミサイル試験発射と核実験は成功的ではなかったが、これは時間の問題であり、結局は成功するという観測が支配的だった。ゲーツ長官の言葉通りなら、核弾頭の軽量化とICBM製造技術で最近、北朝鮮が特記するほどの進展を遂げたと見なければならない。北朝鮮の核とミサイルに対する米国の観点が、大量破壊兵器(WMD)拡散防止から米国に対する脅威の除去に変わる可能性があるという点で、この発言は注目されるのだ。
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