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「今回の(殲20ステルス戦闘機)試験飛行は私の訪問に合わせて実施されたのですか?」(ロバート・ゲーツ米国防長官・写真左)
「えっ?」(胡錦濤・中国国家主席・写真右)
11日、北京人民大会堂で会ったゲーツ長官からこうした質問を聞いた胡主席と同席した中国の文民幹部は驚いた表情だった。中国の次世代ステルス戦闘機「殲20」の試験飛行を事前に知らされていなかった様子だった。
胡主席の返事なく会談が進行し、最後に事実かどうかを確認した胡主席が話した。「試験飛行したのは事実です。しかしゲーツ長官の訪問とはいかなる関係もありません」。
ゲーツ長官と同席した米国防総省の関係者が、ニューヨークタイムズ(NYT)など米メディアに明らかにした内容だ。胡主席ら中国の文民指導者が、軍部が行った先端武器体系の試験飛行を把握していなかったということだ。
ゲーツ長官は12日、記者らに会い、こうした事実を確認した。ゲーツ長官は「中国の文民リーダーシップがこの試験飛行に驚く様子だった」と話した。「胡主席の言葉を信じるのか」という質問に対し、「私は胡主席の言葉を信じる」と答えた。
ゲーツ長官は「こうしたエピソードは、中国軍部が時々、中国の政治的リーダーシップとは独立的に行動しうるという憂慮を表すものだ」とし「米国防総省の関係者の間で、中国秘密軍部隊の本当の目標は何かという点に対する懸念が深まっている」と話した。ゲーツ長官は「私もこうした点を心配している」と指摘した。
日本の時事通信は「ゲーツ長官が殲20の試験飛行について尋ねた時、胡主席と同席者らは飛行事実について状況を知らないような反応を見せた」と、米国防総省の関係者を引用して報じた。続いて「首脳との会談内容は公表しないのが慣例だが、中国文民統制の弱点を懸念したゲーツ長官が公表するよう判断したとみられる」と解釈した。
朝日新聞も当時、会談に同席した米国防総省高官の話を引用し、「胡主席は当初(試験)飛行について報告を受けていない様子だった」と報じた。また「試験飛行したところを一般人に統制せず、メディアに公開したのをみると、党指導部の意向に反して現場の軍部が意図的に公開した可能性がある」と分析した。同紙は「(中国は)胡主席の力が絶対的であるかのように見えるが(軍に対する)文民統制はぜい弱な体制」と付け加えた。
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