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三星(サムスン)電子が国内企業では初めて年間売上高150兆ウォン(約11兆円)、営業利益15兆ウォンの壁を破った。09年に「100兆(売上高)-10兆(営業利益)」クラブに初めて加入したのに続き、2年連続の過去最高実績だ。
三星電子は昨年10-12月期、国内外事業場を合わせた連結基準で売上高41兆ウォン、営業利益3兆ウォンと暫定集計されたと7日、明らかにした。年間では売上高153兆7600億ウォン、営業利益17兆2800億ウォンを達成した。前年比で売上高は12.8%増、営業利益は58.1%増。三星電子の売上高は韓国の今年の予算(309兆ウォン)の半分に相当する。
半導体価格の下落などの影響で10-12月期の営業利益が前期比38.27%減の3兆ウォンを記録したことで、期待された年間営業利益20兆ウォンは超えられなかった。10-12月期の実績は証券会社の平均予想値を下回る水準で、100万ウォンを目前にしていた株価はこの日、92万1000ウォンに落ちた。
◇グローバルIT企業1位が確実=これまで発表された世界IT(情報技術)企業の昨年の実績を見ると、三星電子が初めて年間売上高・営業利益1位企業になることが確実視される。
09年1位だったHP(売上高1145億ドル)は事業領域が異なり、10月決算法人であるため、直接的な比較は難しいが、昨年(09年11月-2010年10月)は売上高1260億ドル、営業利益114億ドルという実績だった。三星電子の売上高と営業利益に昨年末の為替レート(1ドル=1138.39ウォン)を適用すれば、売上高は1350億ドル、営業利益は152億ドルとなる。年間平均為替レート(1ドル=1156.26ウォン)で計算しても、売上高1329億ドル、営業利益149億ドルとなり、HPを抜いて自他が認めるグローバル1位となる。
グローバルIT企業の相当数がまだ昨年の実績を発表していないが、09年の売上高がマイクロソフト584億ドル、アップル365億ドル、IBM957億ドルだったことを考えると、昨年の実績で三星を超えるのは難しいとみられる。
◇半導体と携帯電話がけん引役=10-12月期の営業利益が期待に達しなかったのは、半導体と液晶画面(LCD)パネルの価格下落が大きな原因だった。
主力製品の2ギガビット(Gb)DDR3DRAMモジュール価格の場合、昨年9月初め1個当たり4.7ドルだったが、3カ月後の昨年末には1.73ドルと半分になった。LED(発光ダイオード)テレビ用40-42インチLCDパネルの価格も昨年9月の420ドルから年末には338ドルに落ちた。にもかかわらず昨年上半期は半導体が、下半期には携帯電話が善戦し、過去最大実績をけん引した。
さらに世界的にスマートフォンやタブレットPCなどの特需が発生し、これに入るNAND型フラッシュメモリー、システムLSIなど非メモリー半導体に収益構造を多角化してきた戦略が功を奏した。
下半期にはギャラクシーSが奮戦した。アップルの‘アイフォーンショック’の中、切歯腐心の末に出したスマートフォンが世界で1000万台以上売れたのだ。アップルiPadの対抗馬に浮上した7インチのタブレットPC「ギャラクシータブ」も好評を得ている。
今年の展望も悪くはない。ハイ投資証券のソン・ミョンソク研究員は「DRAMは昨年より営業利益が落ちるだろうが、NAND型フラッシュメモリーとスマートフォン、タブレットPCで営業利益が増えると予想され、全体的に昨年と似た水準の営業利益が可能とみられる」と述べた。
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