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【噴水台】鳥の死

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
揚子江にはかつてイルカが跳びはねていた。2メートルの長さに重さ250キロの威厳があるイルカは、その図体に似合わず「女神」と呼ばれ、漁夫の崇拝を受けた。川に落ちて亡くなった王女の転生という悲しい伝説のためだ。迷信をなくして偶像を打破しろという毛沢東の指示で捕獲が始まった。数千匹いた稀少種の淡水イルカが痕跡もなく消えた。この50年間、人間のせいで絶滅した最初の巨大脊椎動物だ。

毛沢東のために絶滅しかけた生物はまだある。「大躍進運動」が展開された1958年、スズメ虐殺令が下された。人が食べる穀物を荒らした罪だ。最も成功した手段は鍋たたきだ。騒がしい音に驚いてどこにもとまれず、飛び疲れて死んだ鳥が数え切れないほど多かった。翌年‘スズメの呪い’に襲われた。天敵が消えた野原に害虫があふれ、穀物の収穫が激減した。2年間で3000万人が餓死し、ようやく撲滅運動は幕を下ろした。

最近、米国で死んだ鳥が空から落ちてくるという珍現象が発生している。アーカンソー州でムクドリの死体5000余羽が都市を覆い、ルイジアナ州でも500余羽が大量死しているのが見つかった。鳥の群れだけではない。魚が数万匹ほど死んで浮いているのも何度か発見されている。聖書に啓示された末世の前兆という声までも出ている。世界の終末を描いたハリウッド映画「第七の予言(The Seventh Sign)」の最初の場面も死んだ魚の群れの登場だった。


花火に驚いて落ちた、エサ不足や集団伝染病が原因など、いろんな説がある。直接的であれ間接的であれ、人間のせいである公算が大きいことだけは確かだ。地球が人間であふれ、他の生物が居場所を失っている。20分ごとに一種ずつ消えているという国連の推測もある。絶滅速度が以前に比べて1000倍も速くなった。

著名な生物学者エドワード・ウィルソンは「金を儲けようと生態系を破壊するのは夕食を作るためにルーブル博物館の絵を燃やすようなものだ」と皮肉った。私たちが直面している実状はもっとぞっとする。中国のスズメ虐殺事件が見せているように、それらは決して自ら死なないからだ。傷ついた自然は人間の生存を脅かす逆襲で報復する。だから鳥の群れの死を末世のメッセージと読むのが賢明かもしれない。さらに手遅れになる前に備えろと。

シン・イェリ論説委員



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