三星(サムスン)グループが今年43兆1000億ウォン(約3兆1000億円)を投資すると明らかにした。LGグループも21兆ウォンの投資計画を出した。現代(ヒョンデ)車も12兆ウォン規模の投資方針を決めた。すべて過去最大規模だ。10大グループの投資計画だけでも100兆ウォンを超える。従来の事業領域で海外企業との格差を確実に広げ、バイオ・代替エネルギーなど次世代新成長分野も先取りするという意志を明らかにした。設備投資が増えてこそ質の高い雇用が生じる。将来の展望も明るくなる。見違えるほど変わった大企業の思い切った投資は両手を広げて歓迎するに値する。
通貨危機から10余年間、韓国企業が投資に消極的だったのは否定できない。生産の効率性を高めたり、構造改革に集中した。新規投資はほとんど海外だった。大統領までが呼びかけても効果がなかった。その企業が今、自発的に攻撃的な投資に向かっているのだ。グローバル金融危機後、世界経済の地図が大きく変わっている今こそ、勝負に出る適期と判断したのではないだろうか。普段は慎重な李健煕(イ・ゴンヒ)三星会長が「大きく投資する」と述べたことや、具本茂(ク・ボンム)LG会長の「市場先導は選択でなく私たちが必ず向かうべき道」という発言からは、新たな覚悟が感じられる。
今年の世界経済成長率は昨年より低下するという予想が多い。先進国は一歩先を進んで未来成長産業に集中し、中国は伝統産業で私たちを激しく追撃している。世界トップ企業もうとうとしていればつぶれてしまう世の中だ。こうした不透明な環境で10大グループの100兆ウォン投資は総力戦と変わらない。新たな10年のために今まで確保してきたすべての実弾を注ぎ込むようなものだ。必ず勝たなければならないヤマ場、すなわち勝負どころが目の前の現実として迫っているのだ。韓国企業は選択と集中、そして迅速な決断力で成功神話を築いてきた。今年もその実力をもう一度遺憾なく発揮しなければならないだろう。政府も果敢な規制緩和を通して投資拡大を後押しする必要がある。私たちの経済の未来と国の運命がかかっている。
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