韓国と日本の軍事協力が推進されている。国防部の関係者によると、北沢俊美防衛相の来週の訪韓を契機に、両国が軍事秘密保護協定・相互軍需支援協定の締結問題を重点的に議論する予定という。協定が締結されれば、韓日両国は有事の際、必要な軍事情報や軍需物資をお互いやり取りする低い段階の軍事協力が可能になる。必要性は認めるが、慎重に推進する必要がありそうだ。
これまでも韓日両国は国防分野の人的交流、人道的レベルの合同訓練など初歩的な軍事協力を行っている。最近では韓米合同訓練と日米合同訓練に日本自衛隊と韓国軍の将校がオブザーバーとして参加したりもした。これをもう少し発展させ、北朝鮮の核・ミサイルなど大量破壊兵器(WMD)に関する情報を共有し、武器を除いた軍需物資とサービス分野で有無相通ずるレベルに押し上げようという趣旨とみられる。
すでに3基の偵察衛星を運用している日本は地上60センチの物体まで識別できる偵察能力を保有している。来年中に4基体制が完成すれば、北朝鮮を含む韓半島全域24時間監視体制を整えることになる。北朝鮮の追加挑発と3度目の核実験、ミサイル発射の可能性などに備える必要がある韓国としては、日本との情報共有が役立つ側面がある。韓米、日米間の情報共有協定はあるが、韓日間にはないという問題もある。軍需支援協定が締結されれば、日本と近い公海で訓練し、韓国軍が事故にあった場合、必要な物品とサービスが日本から提供され、国連平和維持活動(PKO)のために海外に派遣された両国軍の間で必要な物資を互いに融通し合える利点もある。低い段階での軍事協力の必要性にうなずく理由だ。
しかし過去の歴史のしこりが完全に消えていないうえ、独島(ドクト、日本名・竹島)領有権をめぐる葛藤が終わっていない状態で、日本との軍事協力が持つ波紋と意味については深く考える必要がある。国民感情を考慮しないわけにはいかない。天安(チョンアン)艦爆沈や延坪島(ヨンピョンド)砲撃のような北朝鮮の挑発で高まった韓半島の緊張を、日本が自衛隊の役割拡大と軍事力強化の機会として活用することに対する否定的な認識と憂慮があるのも事実だ。日本との軍事協力が北朝鮮と中国を刺激することで、北東アジアの新冷戦的対決構図をさらに強める危険性も考慮しなければならない。米国は中国の浮上を牽制するため、韓日米の結束強化に非常に積極的だ。先月訪韓したマレン米統合参謀本部議長が韓米日3カ国合同訓練の必要性に言及したのは、北朝鮮に対する抑止力強化という目的のほか、中国牽制の意味もあると見るべきだ。
時が流れて状況が変われば、国家間の関係も変わる。これまで日本との軍事協力は想像することさえ難しかった。まだ本格的な協力は時期尚早と考えられる。現実的に必要な分野で最小限の協力はするものの、さらに高い段階に進むことには慎重でなければならない。日本との軍事協力は‘諸刃の剣’になるおそれがあるからだ。
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すでに3基の偵察衛星を運用している日本は地上60センチの物体まで識別できる偵察能力を保有している。来年中に4基体制が完成すれば、北朝鮮を含む韓半島全域24時間監視体制を整えることになる。北朝鮮の追加挑発と3度目の核実験、ミサイル発射の可能性などに備える必要がある韓国としては、日本との情報共有が役立つ側面がある。韓米、日米間の情報共有協定はあるが、韓日間にはないという問題もある。軍需支援協定が締結されれば、日本と近い公海で訓練し、韓国軍が事故にあった場合、必要な物品とサービスが日本から提供され、国連平和維持活動(PKO)のために海外に派遣された両国軍の間で必要な物資を互いに融通し合える利点もある。低い段階での軍事協力の必要性にうなずく理由だ。
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時が流れて状況が変われば、国家間の関係も変わる。これまで日本との軍事協力は想像することさえ難しかった。まだ本格的な協力は時期尚早と考えられる。現実的に必要な分野で最小限の協力はするものの、さらに高い段階に進むことには慎重でなければならない。日本との軍事協力は‘諸刃の剣’になるおそれがあるからだ。
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