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新年初日のニューヨークタイムズに掲載されたニコラス・クリストファーのコラム、「平等、霊魂の真の糧食」(Equality,a true soul food)は興味深かった。 英国の著名な疫学専門家リチャード・ウィルキンソンの研究結果に基づき、不平等は凶悪犯罪、麻薬中毒、未成年者妊娠、中途退学、心臓病、精神病、肥満など各種社会・身体的病理現象の主犯だと彼は指摘する。 最上位の1%が持つ財産が下位90%が持つ財産をすべて合わせたものよりも多いほど深刻な米国の経済的二極化現象を解消できなければ、米国はさらに多くの刑務所と精神病院を建て、さらに多くの警察官を雇用するしかないということだ。 新年劈頭からこうしたぞっとするようなコラムを書くとは、米国社会の不平等問題をどれほど深刻に感じているのだろうか。
中国社会の不平等を風刺した記事が昨年末、中国ネットユーザーの間で話題になった。 北京市内のマンションを買うのに何年かかるか計算したものだ。 平均相場300万元(約5億1000万ウォン)の100平方メートル(30坪)マンションを基準に、田舎の農民は唐末期(10世紀)から現在まで休む間もなく農作業をして貯金しなければならず、平凡なブルーカラーなら阿片戦争(1840年)から週末も忘れて工場で働かなければならず、売春婦ならば18歳から46歳になるまで一日も欠かさず客を受けて1万人を相手にしなければならないという。 室内の装飾や家具、家電製品をそろえるのにかかるお金は抜いて計算したという説明まで付いている。 経済成長の速度より経済的格差が広がるペースが速いのが中国の現実だ。
米国と中国のほかに国が存在しないかのように世界はすっかり「G2」で騒がしいが、米国も中国も内で病気を抱えているのは同じだ。 金持ちは滅びても3代は続き、金を借りてドルを刷って持ちこたえているのが米国なら、中国の膿みは非常に速い成長のためによく見えていないだけだ。 中国の急速な成長がいつまで続くかも疑問だ。 中国の社会主義発展モデルで実現可能な成長潜在力はほぼ使い果たしたため、苦痛が伴ってもできるだけ急いで経済・政治的構造改革を断行しなければ成長率が急激に鈍るという内部警告も出てきている(余永定元人民銀行通貨政策委員)。 あちこちの土地を掘ってコンクリートで埋める土建工事で国内総生産(GDP)は増えているが、その過程で政府高官と業者間の癒着が蔓延し、貧富の格差はだんだん広がり、深刻な社会不安要因になっているということだ。 こうした記事が官営メディアの人民日報(2010年12月23日付)に掲載されたという事実がまだ幸いだ。
米中が真のG2なら(2)
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