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「韓国を兄弟と考えていましたが、これは一体どういうことですか」(リビアの最高指導者カダフィ大佐)
「誤解です。(韓国大使館関係者のスパイ活動は)ありえません。大統領が体も楽でない70歳以上の兄の私をリビアに送った点からも(韓国側の誠意が)お分かりになると思います」(李相得ハンナラ党議員)
「私たちは最善を尽くして韓国を後押ししてきましたが、韓国はあまりにも無関心でした」(カダフィ大佐)
「私たちに過ちがあるのなら徹底的に改めます。コーランにも『容赦は神の最大の贈り物』とあります」(李議員)
「それではこの問題はもう終わりにして、両国間に新しい協力の場を開きましょう」(カダフィ大佐)
10月3日、トリポリから400キロ離れたシルテ市近隣の砂漠。カダフィ大佐は故郷のここに設置された幕舎で、李明博(イ・ミョンバク)大統領の特使として訪れた李相得(イ・サンドゥク)議員とこうした対話をし、両国関係の正常化を宣言した。6月にリビア当局が韓国大使館職員の情報活動を問題視して追放して以来、4カ月続いてきた韓・リビア間の外交葛藤が終息する瞬間だった。
李議員は「今回の事件と関連して拘禁中のチョン氏、ク氏の韓国人2人を釈放してほしい」と求めた。また「ソウルを離れた駐韓リビア代表部の関係者を送り返してほしい。リビアにある韓国企業に配慮してほしい」と要請した。カダフィ大佐は李議員の相次ぐ要請にも笑みを失わず「そうする」という回答を連発した後、1時間ほどの面談を終えた。
リビアで‘王中の王’で呼ばれるカダフィ大佐の一言ですべての問題が解決された。韓国に対する抗議の表示として3カ月以上もトリポリに留まっていた駐韓リビア代表部の関係者は4日後にソウルに戻った。それぞれ13億6000万ドルと4億5000万ドルの大型工事を受注しながらも、信用状を開設できず心配していた現代(ヒョンデ)・大宇(デウ)にも工事の承認が下りた。宗教法違反容疑で長期拘禁されてきたチョン氏とク氏も2日後に釈放された。カダフィ大佐は29日、韓国にもう一つの贈り物をした。チョン氏とク氏のすべての容疑を赦免し、2人を裁判なしに来月初め帰国させることにしたのだ。
カダフィ大佐は「韓国は援助を受けた国から援助をする国に変身した驚くべき成功例」とし「何もない環境から人的資源開発で奇跡を起こした韓国は、リビアが見習うべきモデル」という言葉をよく述べると、政府当局者は伝えた。また「1980年代に韓国企業が完成したリビア大水路は人類の8大不思議」とし、猛暑の中で黙々と働く韓国人勤労者の勤勉性を称賛したりすると、この当局者は伝えた。
当局者は「カダフィ大佐は自分の政治思想を込めた『グリーンブック』という本で、砂漠を沃土にする‘グリーン革命’の重要性を強調している」とし「韓国が建設した大水路はこうしたグリーン革命によく合う例という点で、カダフィ大佐が韓国に好感を抱くようになったようだ」と話した。さらに「しかしリビア側は韓国の教科書やメディアに時々カダフィ大佐について否定的な記述がある点に遺憾を表してきた」とし「リビアが韓国大使館関係者を追放するなど強硬措置を取った背景には、こうした思いが蓄積され、誤解が生じた側面があった」と説明した。
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