国防部の来年度大統領業務報告は、北朝鮮の天安(チョンアン)艦爆沈・延坪島(ヨンピョンド)攻撃と関連した対策を中心に行われた。西海(ソヘ、黄海)5島の戦力増強、陸・海・空3軍間の合同性強化と指揮体系の一元化がそれだ。軍は西海北方限界線(NLL)と西海5島に対する戦略的な価値を考慮し、「西北海域司令部」の創設を推進することにした。規模は師団級以上だ。
軍関係者は「陸・海・空軍および海兵隊で構成される合同部隊として結成し、単一指揮体系下で効率的な作戦を可能にする」とし「来年中に必ず設置するという考えを持っている」と述べた。現在は海兵隊が西海5島防御を担当している。また軍は北朝鮮の西北島嶼砲撃や奇襲上陸などに備え、来年まで全天候打撃・探知・防空など核心戦力を実戦配備し、西海5島を早期に要塞化する案も報告した。
軍は合同軍司令部および陸・海・空軍司令部の創設も推進することにした。これは、軍の構造を軍政・軍令が一元化された事実上の「統合軍体制」に改編することを意味する。軍政権を行使する陸・海・空軍本部と作戦部である陸軍の1・3軍司令部・第2作戦司令部、海・空軍作戦司令部の機能を統廃合して、陸・海・空軍司令部を創設し、合同軍司令部の指揮を受けるということだ。現在の合同参謀本部議長が軍令権だけを持つのとは異なり、合同軍司令官は軍令と軍政権をすべて持つことになる。新しい構造になれば、軍の指揮体系は国防長官-合同軍司令官-陸・海・空軍司令官に単一化される。
軍関係者は「来年まで公聴会など意見をまとめる過程を経て、国軍組織法など関連法令の改正案を出す」と述べた。改正案が国会を通過すれば、韓国軍の指揮構造は1988年の「8・18」計画に基づき軍政・軍令二元化および3軍並立主義で運営されて以来、23年ぶりに根本的な変化を迎えることになる。国防部の関係者は「ただ、合同参謀本部議長が合同軍司令官を兼職することになるのか、合同参謀本部議長と合同軍司令官を別に置くのかは意見をまとめなければならない」と話した。
国防部案によると、合同軍司令部は現在、合同参謀本部の合同戦略企画と合同作戦企画および遂行という2種類の機能のうち合同作戦企画および遂行機能を担当することになる。合同参謀本部議長は戦略および軍需支援の役割を担う。大統領の軍事補佐官の役割をする合同参謀本部議長は軍の最高選任者という象徴性を考慮し、陸・海・空軍大将が順に担当する案を検討中という。
合同軍司令官の新設は「8・18」軍改革当時にも推進されたが、司令官1人に強大な権限が与えられればクーデターが懸念されるという理由で白紙になった。軍消息筋は「すでに軍の民主化が定着した状況であるため、こうした憂慮は解消されたのではないだろうか」と話した。しかし合同軍司令官の新設に反対する軍内外の意見も少なくないとみられる。
軍は北朝鮮の挑発に備え、首都圏に脅威を与える北朝鮮の長射程砲3000余門の早期無力化のためK-9自走砲とバンカーバスター、対砲兵探知レーダー(アーサー)など監視打撃戦力を画期的に増やす一方、独自の指揮統制(C4I)体系を構築することにした。国防部は新兵教育も直ちに戦闘任務遂行が可能になるよう土曜日にも訓練し、訓練期間も来年から5週から8週に延長することにした。
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軍は合同軍司令部および陸・海・空軍司令部の創設も推進することにした。これは、軍の構造を軍政・軍令が一元化された事実上の「統合軍体制」に改編することを意味する。軍政権を行使する陸・海・空軍本部と作戦部である陸軍の1・3軍司令部・第2作戦司令部、海・空軍作戦司令部の機能を統廃合して、陸・海・空軍司令部を創設し、合同軍司令部の指揮を受けるということだ。現在の合同参謀本部議長が軍令権だけを持つのとは異なり、合同軍司令官は軍令と軍政権をすべて持つことになる。新しい構造になれば、軍の指揮体系は国防長官-合同軍司令官-陸・海・空軍司令官に単一化される。
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