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来年から西海(ソヘ、黄海)5島に韓国型駆逐艦(KDX-I・3200トン級)の活動半径が拡大する。安保上重要な地域の港湾に5000トン級艦艇の接岸が可能な施設を建設する法的根拠も用意される。
国土海洋部は27日、来年度業務報告で、延坪島(ヨンピョンド)・ペクリョン島など安保要衝地の港湾を国が直接管理できるよう「国家管理港」制度を導入すると李明博(イ・ミョンバク)大統領に報告した。
国土部はペクリョン島(ヨンギ浦港)と延坪島(延坪島港)、大青島(デチョンド、大青港)など西海5島のうち3島と鬱陵島(ウルルンド、沙洞港)・独島(ドクト、日本名・竹島)など戦略的要衝地を国家管理港に指定する計画だ。
現行港湾法は港湾の種類を海外と交易する貿易港(釜山港・仁川港など)と国内船だけが行き来する沿岸港の2種類に分けている。したがって延坪島やペクリョン島は沿岸港に指定されている。沿岸港の予算編成は中央政府がするが、執行権と管理権は地方自治体が持つ。
匿名を求めた国土部関係者は「沿岸港として置き続ける場合、非常状況で対処が遅れるうえ、国民と政界の関心が低くなるしかない」とし「西海5島のような戦略的要衝地と国の領土管理において重要な鬱陵島・独島を直接管轄するための措置」と説明した。
港湾法改正案は議員立法(ハンナラ党・朴商銀議員)で発議された状態だ。すでに戦略的要衝地に対する政府の管理は強化されている。ペクリョン島のヨンギ浦港では現在3000トン級船舶を接岸できる港湾拡張工事が行われている。当初2012年に完工する計画だったが、天安艦爆沈と北朝鮮の延坪島攻撃で工期を繰り上げ、来年完工することにした。このため国会予算審議で35億ウォンを増やし、146億ウォン(約11億円)を確保した。
来年拡張工事が終われば、韓国型駆逐艦第1段階事業で建造された3200トン級「広開土大王」「乙支文徳」「楊萬春」などが接岸できる。西海5島で安定的に海上作戦を展開する土台ができるということだ。
延坪島では1000トン以下の船舶を接岸できるよう工事が進行されている。現在300トン級規模の船舶のみ接岸できる延坪島港は、港湾浸食が進行しているという理由で大きな海洋警察船舶も接近するのが難しかった。
国土部は今後、延坪島を国家管理港に指定し、5000トン級の接岸施設の必要性を検討する予定だ。この程度の施設なら「忠武公李舜臣」(KDX-II・4370トン)も接岸できる。「李舜臣」はソマリア海域で海賊退治任務を担えるほど活動半径が大きい。
専門家らは国家管理港の導入を「前進基地造成のための事前作業」と解釈している。海軍第2艦隊司令官を務めた朴正聖(パク・ジョンソン)国家安保点検委員は「陸地から兵力を増派したり、大砲や砲弾など戦争物資を緊急輸送するためには接岸施設がなければならない」とし「島に接岸していれば誘導弾攻撃も無力化でき、戦略的価値が高まる」と述べた。
国土部は鬱陵島と独島も国家管理港に指定することを積極的に検討している。改正案が明記している「国家海洋領土管理上重要な地域」に該当するからだ。ただ、独島の場合、国家管理港に指定しても直ちに港湾拡張工事をする可能性は高くない。日本との外交的摩擦を意識してのことだ。制度的な土台を用意するだけでも意味が大きいと、国土部は判断している。
このほか、可居島(カゴド)・大黒山島(テフクサンド)・楸子島(チュジャド)・和順(ファスン)港・カンジョン港なども国家管理港指定が検討されている。大型旅客船を就航させて住民の生活環境を改善し、非常時には海洋警察の船舶が迅速に対応できるからだ。
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