広州アジア競技大会で反則負けした台湾女子テコンドー代表の楊淑君（２５）が‘綿棒’懲戒を受けた。３カ月間、世界テコンドー連盟（ＷＴＦ）が主管する大会に出場できないが、懲戒の実効性はほとんどない。楊淑君は来年７月に始まる２０１２年ロンドンオリンピック（五輪）世界予選に出場できる。また来年ＷＴＦが主管する初めての大会、５月の慶州（キョンジュ）世界選手権大会への出場も問題はない。

ＷＴＦの関係者は「賞罰委では、楊淑君がこれまでテコンドーに尽くした功労と選手として能力などを十分に考慮して決定したようだ」と伝えた。ただし、ＷＴＦは楊淑君の恋人として知られるリュチュンダ・コーチを２０カ月の資格停止処分とし、台湾テコンドー協会は来年１月３１日までに５万ドルの罰金を支払うことになった。

楊淑君は先月１７日、広州アジア競技大会女子テコンドー４９キロ級に出場し、ベトナムの選手を相手に９－０とリードしていたが、足の防具に規定外のセンサー２個を着用したという理由で失格になった。


当時、台湾人は「楊淑君が試合前にセンサーを外したのに失格になったのは、韓国系審判委員が有力な金メダル候補の楊淑君を脱落させようとしたため」とし、太極旗（テグッキ、韓国の国旗）を燃やすなど反韓デモを行ったりもした。さらに韓国商品不買運動に広がるなど、両国の政治問題にまで発展した。

楊淑君を含む関係者は１８日、ソウルで開かれたＷＴＦ賞罰委員会に出席し、当時の状況を説明しながら無罪を主張した。台湾官営中央通信（ＣＮＡ）によると、楊淑君は今回の決定について「ロンドン五輪出場には影響がないようだ」と話しながらも、コーチが重罰を受けたことには遺憾を表した。

台湾テコンドー協会のチョンジェンピン会長は「懲戒は考えていた以上に厳しい」と不満を表したが、台湾テコンドー協会は選手の国際大会出場に影響が出ないよう、ひとまず罰金は支払うことにしたという。



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