「女を突き止めろ」(Cherchez la femme)というフランス語表現は、英米圏の識字層も好んで使う。 ある男が理解できない行動をしたら、その理由は愛情遍歴を隠すか、女にもったいぶった態度を見せるためだという意味だ。 「すべての事件の根っこには女がいる」とは、より広い意味でも使われている。 ‘大デュマ’ことアレクサンドル・デュマ(1802~1870)の小説『パリのモヒカン族』で初めて出てきた表現だという。 もちろん女ではない他の原因が事件の根底にある可能性もある。
今、韓半島危機の背景には2つの「継承危機」がある。 1つ目は北朝鮮で起きている。 北朝鮮の天安(チョンアン)鑑・延坪島(ヨンピョンド)挑発は、北朝鮮内の承継危機が表出された結果だ。 社会主義国家は王朝国家ではない。 3代世襲は北朝鮮を後援している中国も容認しづらい。 王朝国家ではない北朝鮮が、王政式の承継を試みていることが北朝鮮承継危機の根本的な原因だ。
2つ目は米国と中国の間に起っている世界レベルの覇権承継危機だ。 世界に公式的あるいは法的な覇権国家(hegemon)はない。 事実上の覇権国家の米国がいるだけだ。 覇権国家としての米国は第2次世界大戦以後、国際社会の経済的繁栄と軍事的安定に対する責任を自任してきた。 米国が衰退し続け中国の発展が続けば、いつかは米中間で覇権が入れ替わる。 これが国際社会最大の「都合の悪い真実」だ。
承継の手続きが明文化されていても承継の危機が発生しうる。 しかし覇権国家の位置承継には明文化された規定がない。 覇権承継には危機がつきものだ。 覇権国家というもの自体が非公式的だが、覇権承継を明文化・公式化することはおかしなことだ。 国際社会の覇権交代に長子相続や投票のような方法を使うこともできない。 最も確実な覇権交代は、覇権チャンピオンと挑戦者が戦争することだ。 しかし核で武装した米国と中国が戦争を始めれば、その結果は人類の共倒れとなる。
【時視各角】北朝鮮の権力継承、米中間の覇権継承(2)
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2つ目は米国と中国の間に起っている世界レベルの覇権承継危機だ。 世界に公式的あるいは法的な覇権国家(hegemon)はない。 事実上の覇権国家の米国がいるだけだ。 覇権国家としての米国は第2次世界大戦以後、国際社会の経済的繁栄と軍事的安定に対する責任を自任してきた。 米国が衰退し続け中国の発展が続けば、いつかは米中間で覇権が入れ替わる。 これが国際社会最大の「都合の悪い真実」だ。
承継の手続きが明文化されていても承継の危機が発生しうる。 しかし覇権国家の位置承継には明文化された規定がない。 覇権承継には危機がつきものだ。 覇権国家というもの自体が非公式的だが、覇権承継を明文化・公式化することはおかしなことだ。 国際社会の覇権交代に長子相続や投票のような方法を使うこともできない。 最も確実な覇権交代は、覇権チャンピオンと挑戦者が戦争することだ。 しかし核で武装した米国と中国が戦争を始めれば、その結果は人類の共倒れとなる。
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