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延坪島打撃負担を感じた北朝鮮、勝算ある「奇襲挑発」を狙う

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
20日、韓国軍の砲射撃訓練に対して何の対応も行わなかった北朝鮮は、訓練が終了して3時間後に、官営宣伝メディアを通じて立場を表明した。 金正日(キム・ジョンイル)が司令官としている最高司令部名義の報道文を通じて北朝鮮は、今回の訓練を「体面を維持するための宣戦用挑発」と位置づけ「いちいち対応する一顧(いっこ)の価値も感じなかった」と明らかにした。 わずか3日前、南北将軍級会談北朝鮮側団長が「訓練を強行すれば、予測不可能な2次、3次の自衛的打撃が加えられるだろう」と脅したこととは明らかな差がある。

政府当局と専門家らは、北朝鮮が追加挑発すれば、得るものよりも失うものが多いという実利的判断を下したものと分析している。 軍の関係筋は「わが軍が精密打撃武器で武装したF-15KおよびKF-16戦闘機、多連装ロケット(MLRS)や新型対砲兵レーダーなど、完璧な対北抑止力を備えた状況で、北朝鮮はたやすく対応できなかったのだろう」とした。 在韓米軍の兵力も訓練を支援している状況が負担になったという解釈だ。

このような状況では、今回の訓練を「体面を維持するための宣戦用挑発」と規定して、あいまいにやりすごす路線を取ったというのが軍当局の分析だ。 先月の射撃の時と同一の水域で砲弾を打って訓練を行ったにもかかわらず、着弾点を変更したり、使い残った砲弾を飛ばしたというような虚偽の主張をしながら「天下の卑怯者らの幼稚な火遊び」と責めたことも同じ脈絡だ。


今回の反応をみると、北朝鮮が一応追加挑発を通じて緊張水位を上げない路線を取ったように見える。 

北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)攻撃だけで予期した成果を収めたと判断したとの観測もある。 統一研究院南北協力センターのチェ・ジンウク所長は20日、民主平和統一傘下のソウル平和フォーラムと北朝鮮研究学会が共同主催したフォーラムで「李明博(イ・ミョンバク)政府に対する不満表出と南朝鮮国民の戦争恐怖心の助長、金正恩(キム・ジョンウン)の後継体制など内部結束が北朝鮮の延坪島砲撃の背景」と指摘した。 このような効果を上げているなら、あえて体制の命運をかけて全面戦争の危険に甘んじる必要はなかったということだ。 北朝鮮の権力内部では、対応方向をおいて論争が起きうるとの指摘も出ている。

もちろん北朝鮮が南側の裏をかく挑発を近いうちに敢行する可能性も提起されている。 最高司令部が報道文の最後に「革命武力の2次、3次の強い威力の対応打撃は、米国と南朝鮮の本拠地を清算することにつながるだろう」と明らかにしたからだ。 国家保安戦略研究所のイ・スソク南北関係研究室長は「北朝鮮は通常的にわが軍の対応が予想できたり、国際社会の耳目が集まった状況では挑発をしなかった」とし「思いがけない時点で、予測不可能な場所が打撃を受ける可能性にも備えなければならない」と述べた。



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