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【社説】済州海軍基地、これ以上遅らせることはできない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
済州道(チェジュド)の南側海域は国家の死活がかかった戦略的要衝地だ。韓国の輸出入品の大半がここを通過する。韓日中間の海上主権が激しくぶつかる海域でもある。海軍第3艦隊が南海防御を担当するが、母基地を釜山(プサン)とするため、緊迫した状況に対応するのには限界がある。このため国防部と海軍は済州道に海軍基地の建設を模索してきた。本格的な推進は02年7月、金大中(キム・デジュン)政権当時に着手された。

敷地の選定と妥当性をめぐる5年間の議論の末、07年5月、西帰浦市大川洞(ソギポシ・デチョン)江汀(カンジョン)村を候補地に決めた。その後、江汀浦の東側52万平方キロに2014年まで約1兆ウォン(約750億円)を投資し、戦略機動艦隊基地を建設する計画が発表された。艦艇20余隻と15万トン級クルーズ船舶2隻が同時に係留できる「民・軍複合型観光美港」として建設するということだ。

しかし世論調査まで行ったこの事業は3年6カ月が過ぎても全く進展がない状態だ。「平和の島に海軍基地を建設すべきでない」というとんでもない論理を持ち出した一部の住民と団体の執拗な妨害のためだ。住民は08年、国防部長官を相手取り「事業無効」訴訟を起こし、09年には当時の金泰煥(キム・テファン)済州道知事に対する住民召還を行った。訴訟は敗れ、住民召還は費用19億2600万ウォンを失っただけで、投票率に達することなく失敗に終わった。


しかしこれで終わらなかった。今年1月には「絶対保全地域変更処分無効確認」訴訟で工事をまた防いだ。昨日、済州地方裁判所はこれを却下した。「憲法上保障された生存権・幸福追及権などが侵害されたと主張するが、具体的・法律的な利益がなく、原告資格がない」という理由だった。裁判所は「法にすべてを任せるより、道と地域住民が頭を合わせて合理的な解決策を見いだすのがよい」と指摘した。

天安(チョンアン)艦事件と延坪島(ヨンピョンド)砲撃事件に見られるように、海軍の強化は私たちの時代の課題に浮上した。海軍基地が平和を脅かすという主張は説得力がない。世界的な観光地ハワイに米海軍基地があることを考えてほしい。これまでの消耗的な葛藤と分裂をやめて、済州道民が海軍基地の建設に知恵を出し合うことを願う。平和は力がある時に守ることができる。



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