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北朝鮮の「延坪島(ヨンピョンド)攻撃」で、「中国-北朝鮮」に対応する「韓米日軍事ベルト」が水面上に上がっている。
マイケル・マレン米統合参謀本部議長は9日、日本・東京で「韓国と日本は過去の問題を超越し、韓米日3カ国の連合訓練が実現するよう努力する必要がある」と述べた。マレン議長が軍事・外交的に非常に敏感な懸案である韓米日連合軍事訓練を提案したのは、統制できないほど大きくなった中国のためだ。すでに中東に戦線を形成している米国にとって2つの戦線は負担になる。米国は中国をけん制するための強力な三角ベルトの必要性を感じている。
しかし韓国と日本の立場には温度差がある。中国と尖閣諸島をめぐる対立で劣勢だった日本は、韓米日軍事連合に魅力を感じている。しかし自衛隊を規定した憲法上の制約が伴う。問題は韓国だ。日本の侵略を受けたことがある韓国にとって、日本は情操的に相変わらず敵国だ。さらに南北が対立している状況で中国を刺激する必要はない。
◇ランド報告書
マレン議長はなぜこうした敏感な懸案を公開的に提案したのだろうか。米国策研究所「ランド研究所」が空軍の依頼を受けて作成した報告書「竜の巣窟に入る(Entering the Dragon’s lair)」(2007)に注目する必要がある。報告書は「台湾事態」「韓半島紛争」によって起こる米国と中国の武力衝突仮想シナリオを含んでいる。報告書は、中国人民解放軍は歴史的に想像できないほど驚くような戦略で常勝してきたと分析している。
中国戦略の核心は「接近抑制戦略(antiaccess strategies)」だ。北東アジアで米中間に軍事的な衝突が発生する場合、中国は空軍力とミサイルを動員し、韓国・日本国内の米空軍基地を奇襲する。ミサイルで米国偵察衛星を破壊し、電磁パルス弾(EMP)で米軍通信網を無力化させる。またミサイルと潜水艦、艦艇を利用し、同時多発的に米空母を攻撃し、撃沈させる。中国の接近抑制戦略は韓国と日本に駐留している米軍基地を先制打撃して不能化させ、本土の米主力軍が到達する前に状況を終わらせるというシナリオだ。
ランド報告書は短期戦になる場合、米国が現在の北東アジア戦力では中国に敗れる可能性が高いという結論を出した。またこのような作戦を北朝鮮とともに繰り広げる場合、韓半島の安全も保障できないと指摘した。
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米国が提案した「韓米日軍事訓練」の背景(3)
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