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「生活のため厳寒の南極海まで行ったのに…」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
13日午前に南極海域で操業していて沈没した614トン級遠洋漁船「第1仁成(インソン)号」が所属する仁成実業釜山(プサン)支社は沈痛な雰囲気の中で対策に向け慌ただしく動いた。同社は第1仁成号が沈没したという知らせが入るとすぐに対策会議を開き事態の収拾に入った。

会社側は気象悪化を事故原因とみている。この船は先月21日から南極海域で1次操業を終え操業地点を移して事故に遭った。2次操業地点で操業を終わらせた後、来年3月初めにウルグアイかニュージーランドに入港する予定だった。

会社関係者は「現在は生存者を救助するのが最も重要なで、事故原因は把握できずにいる。仁成号は遠洋漁船としては大きい船の上、現地で細かく整備を終えて出港したので船の異常ではないとみている」と話している。


ユ・ヨンソプ船長の義兄のキム・ソンスさん(50)は「テレビのニュースを見て駆け付けた。この前電話で船に乗るのをやめたいと話していたのにこうした事故が起き残念だ。生活のために冷たく遠い南極まで行ったのに…」と言葉を詰まらせた。漁況研究のため国立水産科学院委嘱研究員として船に乗り行方不明となったキム・ジンファンさんの母親は口を閉じたまま何も言わず涙を流すだけだった。

韓国人船員のうち唯一生存が確認された船員キム・ソッキさんの両親は、「地獄と天国を行き来する気持ちだ。息子は顔が赤く熱くなったまま薬を飲んでいるという知らせを聞いた。帰ってくるまでは安心できない」と話した。事故船舶は船員1人当り1億9000万ウォン(約1382万円)の船員保険と300万ドルの船体保険に加入している。第1仁成号を保有する仁成実業は1986年に設立され、南北太平洋、大西洋、インド洋でトロール、はえ縄、釣漁などの漁業を主に行っている。2000年には3000万ドル輸出塔を受賞した。



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