昨日一日、世界の首脳の外交の中心はソウルだった。李明博(イ・ミョンバク)大統領は午前10時から1~2時間の間隔で5人の主要国首脳とリレー会談を行った。デービッド・キャメロンイギリス首相、アンゲラ・メルケルドイツ首相、バラク・オバマ米国大統領、胡錦濤中国国家主席、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ・ブラジル大統領が相次いで青瓦台を訪れた。その前日にはドミートリー・メドベージェフ・ロシア大統領、ジュリア・ギラード・オーストラリア首相との首脳会談があった。明日とあさってはニコラ・サルコジ・フランス大統領、レジェップ・タイイップ・エルドアン・トルコ首相との会談が予定されている。
主要20カ国(G20)ソウル首脳会議のためではあるが、韓国が世界外交の辺境から中心の舞台に踏み入る象徴的意味を無視することはできないと思う。特に李大統領は昨日、米中首脳に続いて会った。昼食会を含み、2時間ほど行われたオバマ大統領との会談では対北協力維持と確固たる同盟関係を再確認した。一方、20分で終わった胡主席との会談は、儀礼的会談の性格が濃かった。
傾く米国と急浮上する中国、いわゆる「G2」間で我々がどんなスタンスを取るのかは非常に重要で敏感な問題に違いない。すでに中国は我々の最大交易国だ。安保面では米国、経済面では中国に頼っているのが我々の不安な立場だ。二股をかけるほかない状況で、体をどちらか一方に傾ければバランスを失って倒れる危険がある。米中の距離が広がることも我々としては損害だ。ともすれば、股の避ける事態が起こることもあり得る。米中が仲良くうまくいくことが我々の国益に有利だ。米国との特殊関係を考慮しても一方に傾くような姿を見せることは避けるのが望ましい。米中の間で適切にバランスを維持しながら両国の関係発展に寄与することが賢明な選択だ。
G20首脳会議は今回限りの行事だが、この機会に、得た経験と結んだ関係を外交の大事な資産として活用する必要がある。G20ソウル首脳会議は、大韓民国外交の地平を広げる画期的転機にならなければならない。
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