オバマ米国大統領が１１日から２日間、ソウルで行われる主要２０カ国（Ｇ２０）首脳会議を控えて、各会員国首脳に書簡を送り「米国が世界経済の回復のために最大限努力を傾ける」と明らかにした。

オバマ大統領は９日（現地時間）に送った書簡を通じ「米国経済が大きく回復し、働き口を新たにつくって所得と消費を作り出せば、グローバル経済回復に大きく貢献することができる」とし「力強く、継続可能でバランスの取れた経済回復という共同の目標を独自に成せる国はない」と強調した。また「米国は家計が貯金をしないで借金をして消費をしたら経済回復が不可能だということを悟った」と付け加えた。

オバマ大統領は１０日、Ｇ２０首脳会議出席のため、ソウルを訪問した。オバマ大統領はＧ２０首脳会議の主要案件である経常収支不均衡の問題について「米国が大きく変わらなければならないように輸出に大きく頼ってきたほかの国々も変わるべきだ」とし「先進国、新興工業国、貿易収支赤字国または黒字国が努力したら、高い経済成長の恵みを受けることができる」と力説した。


また貧困国の支援、気候変化対応、腐敗清算、企業環境などの議題設定を主導した韓国に対し「このような議題設定を主導した李明博（イ・ミョンバク）大統領に感謝の意を示したい」と明らかにした。

一方、オバマ大統領を含むＧ２０会員国首脳とベトナムなど５つの招待国、国連など７の国際機関の首長は１１日、ソウルに集まって２日間、為替戦争、金融改革、国際機関改編、金融安全網、開発などの議題で世界経済を救う解決策を探る。これに先立ち１０日、世界の財界関係者らが出席し、ソウルＧ２０ビジネスサミットも始まった。

会議を準備するＧ２０財務次官と交渉代表はこの日にも会議をして異見を調整した。司空壱（サゴン・イル）Ｇ２０首脳会議準備委員長は「我々の考えどおり７０～８０％程度が成り立った」と述べた。匿名を希望した政府高位消息筋も「為替などの懸案を除けば大きい障害物がない状況」と伝えた。

特に同伴成長について、これまで貧困国に自由市場原則を説破した「ワシントンコンセンサス」に代わる９項目の「ソウルコンセンサス」が推進される。核心は最貧困国に対して先進国が関税を撤廃して貿易障壁を完全にとり除くものだ。恩恵を授与する援助というよりは、低開発国の実質的な成長で貧困を解決しようというものだ。

経常収支ガイドラインに対しては主要国が依然、鋭く対立している。アンゲラ・メルケルドイツ首相は、米国が主張する経常収支ガイドラインを「取り上げる価値がない」と一蹴した。