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「皇居に盗品…日本人に精神的衝撃」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「既存の文化財還収に比べ明確に一歩進んだ」。朝鮮王室儀軌還収委員会は9日、ソウルの曹渓寺(チョゲサ)中央信徒会館で記者懇談会を開き、日本政府が朝鮮王朝儀軌など1205点を返還することにしたことについてこのような立場を明らかにした。

還収委は、「朝鮮王室儀軌は菅直人首相の談話に含まれた“過去の歴史に対する痛切な反省”に基づき返ってくるもので、韓日関係での明らかな進展だ」と話した。還収委事務総長のへムン僧侶は、「日本の人々が皇居の書庫に盗品があったという事実に大きな精神的ショックを受けているということを考慮しなければならない」とし、「皇居にあった文化財が本来の場所に戻るという政治的象徴性は非常に大きい」と評価した。

返還対象儀軌167冊のうち1種4冊は宮内庁が金を出して購入したという事実も注目される。へムン僧侶は、「総督府が搬出した文化財だけを対象に限定した菅首相の談話の範囲を越え、所蔵する儀軌をすべて返還することにしたことは、日本政府が朝鮮王室儀軌の持つ象徴的な意味を認めたことと評価できる」と解釈した。


還収委は帝室図書と経筵が返還目録から抜けていることについて、「われわれが流通経路を立証できず、公式に返還を要求したこともない」と指摘した。

還収委は、「返還後がもっと重要だ」という考えも明確にした。ヘムン僧侶は「2006年に返還された朝鮮王朝実録五台山(オデサン)史庫本は、ソウル大が“寄贈”という名目で受け取り、真っ先にしたことはソウル大奎章閣(キュジャンガク)の印を捺印することだ。以後現在まで一般に公開せず、ユネスコの世界記録遺産への追加登録申請もしないなど良くない先例を残した」と批判した。「返還された文化財をどのように活用すべきかに対する国家機関の認識が不足しているということだ。

一方、日本の仙谷由人官房長官は9日、朝鮮王朝儀軌など文化財を韓国に引き渡す協定を現在開会中の臨時国会で処理したいと明らかにした。日本政府の年内返還の意向を改めて確認したものだ。

◆李在五(イ・ジェオ)長官「引き渡しではなく返還」=9日の閣議では、返還される文化財をめぐり、“返還”か“引き渡し”かという討論が飛び交った。李在五特任長官は、「われわれのものを(日本が)持っていったもので、当然返還という表現が合うのではないか」と指摘した。政府報道官のパク・ソンギュ文化体育観光部第2次官も「日本の立場では引き渡しだとしても、われわれの立場では返還が当然だ」と明らかにした。



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