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<韓日の窓>強制併合100周年に「明成皇后国葬儀軌」返ってくるが…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

国葬図鑑儀軌の表紙(左)、国葬図鑑儀軌の内部の様子(中)、「経筵」(右)は日本が今回引き渡すことにした返還の対象からは除かれた。

日本政府が8日、朝鮮王朝儀軌など植民地時代に韓半島から搬出された図書1205冊を引き渡すことで韓国政府と合意したことはある程度予定されていたシナリオだった。

李明博大統領と菅直人日本首相は11日の主要20カ国(G20)首脳会議に続き、今週末(13、14日)には日本の横浜でアジア太平洋経済協力機構(APEC)首脳会談を行う。この席で何か結果物を出すために両国政府はこれまで文化財専門家とともに返還対象リストを整理してきた。特に日本国会で年内関連条約の批准が現実的に難しい状況だ。したがって両国政府としては8月10日の韓日強制併合100年を迎え、菅首相が明らかにした「菅談話」の精神を生かすため、何か年内に合意を結んでおこうとする意志があったものだ。

しかし今回の返還対象をめぐっては相当な論難が起こる見通しだ。韓国政府は日本宮内庁が保管している朝鮮王朝儀軌167冊を全部返してもらうことになったと主張したが、しかしこれは朝鮮総督府が寄贈するという印が押された「朝鮮総督府寄贈」図書79種286冊の一部にすぎない。また帝室図書と経筵は除外された。現在、日本には6万1409点の文化財があるものと推定される。


◆外交部関係者は「帝室図書の場合、搬出経緯が明確ではないうえ、日本の皇室でも帝室図書という印を押すため、印があるという事実だけで韓半島に由来した図書だと見にくいという結論を得た」と話した。韓国専門家たちもその部分に対しては認めたということだ。

また「経筵も植民統治以前から日本の皇室にあったものと菅首相が明らかにした“日本の植民地支配期間中で朝鮮総督府を経由して搬出された図書”にあたらないと見た」と説明した。

植民地時代に朝鮮総督府などを通じて搬出されたという「明白な推定」が可能なものでも「確かな証拠」がなければ返還の対象に含まなかったということだ。

これまで韓国内には今回の返還対象に朝鮮王朝儀軌、医学・慣習・軍史などを紹介した帝室図書、歴代王が臣下たちと受けた教養講座の冊子である経筵など、大きく3種類が挙論されてきた。

しかし今回の返還対象には帝室図書と経筵が外れた代わり、日本の宮内庁保管が確認されていなかった奎章閣(キュジャンカク)搬出図書938冊と増補文献備考99冊、大典会通1冊が含まれ、ある程度は揃うだろうという分析だ。

特に文化財返還の「象徴的存在」だった明成皇后の国葬の様子を記録した「国葬図鑑儀軌」が含まれたことは意味あることだというのが専門家たちの説明だ。

 しかし文化財返還の表現が「返還」ではない「引き渡し」としている点が遺憾だとする部分だ。外交部関係者は「韓国として遺憾な点だが、日本側が引き渡しという表現を使うことを強く要求している」と伝えた。




日本によって殺害された明成(ミョンソン)皇后の国葬の様子を記録した国葬図鑑儀軌の表紙(左)。五台山上は、この儀軌が五台山史庫に所蔵されていたことを示している。中央の写真は、明成皇后の国葬の様子が記録された国葬図鑑儀軌の内部の様子。鉄砲を担ぎ、刀を刺した兵士らが護衛する姿と御輿行列など国葬当時の様子が立体的に描かれている。右は高麗と朝鮮時代王たちの教養図書だった「経筵」。「経筵」は日本が今回引き渡すことにした返還の対象からは除かれた。

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