北朝鮮政府が金正日（キム･ジョンイル）国防委員長の三男、金正恩（キム・ジョンウン）氏が故金日成（キム・イルソン）主席の「白頭（ペクトゥ）抗日の血統」嫡孫だと学習させる内容の絵本を製作し、すぐにも北朝鮮全域に配布する予定だとハンナラ党の具相燦（ク・サンチャン）議員が５日、北朝鮮の消息筋を引用して伝えた。

「革命家系図」というタイトルのこの絵本は、金正恩氏が金日成主席、金正日国防委員長に続く白頭抗日の血統の嫡孫であることを絵で分かりやすく説明する内容だと具議員は伝えた。


絵本は特に、金正恩氏が在日韓国人出身である母親の高英姫（コ・ヨンヒ、２００３年死亡）の代わりにおばである金敬姫（キム・キョンヒ、写真）に育てられたと宣伝していると、具議員は付け加えた。

北朝鮮で「在胞」と呼ばれる在日韓国人出身住民たちは資本主義（日本）を経験したという理由で「動揺階層」と指定され、北朝鮮政府はこれまで金正恩氏の母親が高英姫氏であるという事実をひた隠してきた。

しかし９月２８日、労働党代表者会を通じて金正恩氏が金委員長の権力を世襲する構図が確定され、金正恩氏の母親の出身成分をめぐり北朝鮮内で論難が起こる可能性が高まると、北朝鮮政府は金敬姫氏が事実上、金正恩氏の母親をしてきたと絵本を通じて宣伝することに決めたというのが具議員の話だ。

金委員長が党代表者会の直前、金敬姫氏を金正恩とともに大将（４つ星）に任命したことは、金敬姫氏の地位を金正恩に対する「保護者」として高めるための趣旨だと推定されると具議員は伝えた。

金敬姫氏は昨年から活発な公開活動を行っている。